Runable vs Lovable 徹底比較|あなたのプロジェクトにはどちらが向いているか?【2026年版】

最終更新日: 2026年9月14日

「1つのプロンプトでサイトも資料も動画もまとめて作りたい」ならRunable、「Webアプリ開発に集中してコードも資産として持ち出したい」ならLovable

詳細比較

こんにちは、Hodaです。

今まではLovableがAIコーディングツールとして人気でしたが、最近はRunableというマルチフォーマットAIエージェントが注目を集めています。今回はこれらのツールの違いや特徴についてご紹介したいと思います。

結論を先に言うと

Runable Lovable
カテゴリ マルチフォーマットAIエージェント AIアプリビルダー(Webアプリ特化)
料金 クレジット制・無料プランあり($0〜) クレジット制・無料プランあり($0〜)
得意なアウトプット Webサイト/アプリ・スライド・レポート・画像・動画・音声・カルーセルなど横断的に生成 React+SupabaseによるフルスタックWebアプリ
技術スタック 独自エージェント基盤(複数AIモデルを使い分け)+DB・Stripe連携 React・TypeScript・Tailwind CSS・Supabase(Lovable Cloud)
向いている用途 サイト・資料・動画・SNS投稿などを1つのプロンプトからまとめて作りたい個人・チーム Webアプリ開発に集中し、コードを自分の資産として持ち出したい人
向いていない用途 特定の出力(特にWebアプリ)を深く作り込みたい場合 Webアプリ以外の出力(動画・音声・資料など)を本格的に必要とする場合

一言で言えば:「1つのプロンプトでサイトも資料も動画もまとめて作りたい」ならRunable、「Webアプリの開発に集中して深く作り込み、コードも資産として持ち出したい」ならLovableが向いています。


そもそも何が違うのか:根本的なアプローチの差

Runable:横断型のマルチフォーマットAIエージェント

Runable - 公式サイト
Runable - 公式サイト

Runable(ランナブル)は2025年創業、インド・ベンガルール拠点のスタートアップが開発するAIエージェントです。1つのプロンプトから、Webサイト・Webアプリ・スライド・レポート・画像・動画・音声(ポッドキャストなど)・SNS向けカルーセル・スプレッドシートまで、複数形式のアウトプットを横断的に作れる点が最大の特徴です。単に文章を返すチャットボットではなく、内容を計画し、必要なツールを使い分けながら成果物そのものを組み立てて仕上げます。

  • データソース:独自のエージェント基盤(用途に応じてGPT系・Claude系・Gemini系など複数モデルを使い分け)
  • 前提条件:データなしでゼロから開始可能、既存ファイルの取り込みにも対応
  • コードエクスポート:あり(VS Codeでのコード展開・ダウンロード)
  • 料金モデル:クレジット制(全アウトプット共通のクレジットプールを消費)

Lovable:Webアプリに特化したコード生成AIビルダー

Lovable
Lovable

Lovable(ラバブル)は、自然言語(英語)のプロンプトからReact+TypeScript+Supabaseのフルスタックコードを自動生成するAIアプリビルダーです。もともとはGitHubで5万以上のスターを獲得したOSSプロジェクト「GPT Engineer」として始まり、2024年11月に「Lovable」としてリブランドしました。2026年初頭時点で登録ユーザー800万人超、ARR3億ドル超、Benchmark・NVIDIA・Salesforce Venturesなどから累計6億5300万ドルを調達し、評価額は66億ドルに達しています。

  • データソース:Supabase(AIが生成)
  • 前提条件:データなしでゼロからスタート可能
  • コードエクスポート:あり(GitHubと双方向同期)
  • 料金モデル:クレジット制(プランごとの月次クレジット)

機能別の詳細比較

1. 使いやすさ・学習コスト

Runableは「作りたいものを入力→エージェントが確認の質問をしてくる→構成案が提示される→生成→修正」という対話型の進行が特徴で、いきなり生成されるより精度を上げやすい設計です。ビジュアル重視のUIで、コーディング知識がなくても扱いやすい一方、Slack・Discordなどの共有チャンネルでのメンション応答が不安定という報告もあります。

テンプレートギャラリー - Runable
テンプレートギャラリー - Runable

Lovableはプロンプト入力+Visual Editsでの微調整という流れで、こちらも直感的です。ただし「どう指示すれば思い通りのアプリになるか」を学ぶプロンプトエンジニアリング的な慣れは必要で、初回ログインから90分で動作するプロトタイプを作った事例も報告されています。

2. アウトプットの幅:横断型 vs Web特化

ここが両者の一番の違いです。Runableは1つのサブスクリプションでWebサイト・スライド・レポート・画像・動画・音声・カルーセル・スプレッドシートまでをカバーします。LovableはあくまでWebアプリ生成が中心で、デッキやレポート、チャート、データファイルなどのダウンロードも可能ですが、画像・動画・音声といったメディア生成は外部の「AIコネクタ」を通じてアプリに機能追加する形になります。

3. Webアプリ開発の深さ・バックエンド

Runableは生成したWebアプリにデータベース・Stripe決済・無料サブドメインを付けられ、公式サイトの料金ページでは「Android/iOSアプリのビルド」も機能として掲げています。

Lovableは「Lovable Cloud」としてSupabaseベースのデータベース・認証・ストレージ・サーバーレス関数までを提供し、RLS(Row Level Security)による権限管理も可能です。生成コードの深さやカスタマイズ性という点では、Webアプリ単体を作り込む用途においてLovableの方が開発者寄りに踏み込んでいる印象です。

4. モバイルアプリ対応

Runable公式の料金ページは「Websites & App building」の項目で「Android-iOS App building」を機能として明記しています。一方Lovableは基本的にWebアプリ(レスポンシブ対応)のみで、Apple App Store/Google Playへのネイティブアプリ公開にはCapacitorなど外部ツールとの連携が必要です。この点はRunable側の主張が確認できる範囲では優位に見えますが、実際に生成されるネイティブアプリの品質・審査対応までは検証情報が少なく、過度な期待は禁物です。

5. チームでの連携・利用チャネル

Runableは「RunClaw」という仕組みでSlack・Microsoft Teams・Telegram・iMessage・Discordからもエージェントを呼び出せます。ブラウザを開かずチャットアプリから完結できるのは便利ですが、共有チャンネルでの@メンションに応答しないケースが海外レビューで報告されたこともあり、チーム利用前提なら事前の動作確認をおすすめします。

Lovableはこうしたチャットアプリ連携はなく、GitHub連携での双方向同期と、最大20ユーザーでのリアルタイムコラボレーションが中心です。開発チームでコードベースを共同管理する運用に向いています。

6. デザイン・カスタマイズ自由度

Lovableは「Visual Edits」でReact/Tailwindベースの要素をクリックして直接編集でき、コードエクスポートで完全なカスタマイズも可能です。ただし生成されるUIのスタイルがLovable特有のテイストに偏りがちという指摘もあります。

Runableはテンプレートギャラリーから好みのデザインを選び、プロンプトで微調整していくスタイルです。ビジュアル重視で扱いやすい反面、コードレベルでの自由度はLovableほど深くありません。

7. 料金体系

Runable(2026年9月時点・公式サイトより)

Free Pro Max
月額(月払い) $0 $20 $100
月額(年払い換算) $0 約$15(年$180) 約$75(年払いで25%オフ)
クレジット 1,500/日(月上限15,000) 25,000/月+1,500/日 150,000/月+1,500/日
主な機能 コア機能一通り利用可 優先ツール・上限拡大 Ask modeチャット無制限・最上位モデル優先利用

Lovable(2026年7月時点)

Free Pro Business Enterprise
月額(月払い) $0 $25 $50 要問合せ
月額(年払い換算) $0 約$21 約$42 要問合せ
クレジット 5/日(月30まで) 毎月100+5日次 毎月100+5日次 カスタム
主な機能 パブリックプロジェクト プライベートプロジェクト・カスタムドメイン SSO・データ学習オプトアウト 専任サポート・カスタム連携

どちらも「AIが自分のミスを直すのにもクレジットを消費する」という共通の注意点があります。単純な月額の安さだけで比較せず、実際の作業量に対してクレジットがどれだけ持つかで判断するのが安全です。

8. 会社の背景・資金調達

Runable Lovable
設立 2025年(インド・ベンガルール拠点) 2024年11月リブランド(前身はOSS「GPT Engineer」)
直近の資金調達 シリーズAで$21M調達(2026年8月、Susquehanna Venture Capital・Nexus Venture Partners共同主導)、調達後評価額$65M 累計$6億5300万調達(Benchmark・NVIDIA・Salesforce Venturesなど)、評価額$66億
登録ユーザー数 約170万人 800万人超
収益状況 ARR非公表。直近90日で1兆トークン超を消費、うち6〜7割が有料ユーザー。AI利用コストを補助しており粗利率はマイナス ARR3億ドル超(2026年初頭時点)

会社としての規模・実績はLovableの方が大きく、Runableはまだ立ち上がって間もないスタートアップという段階です。Runable自身も、CEOのUmesh Kumar氏いわく「開発そのものより、ビジネスの成果(顧客獲得)を代行する」方向へサービスを拡張中で、まだ収益化の途上にあります。

9. 注意点:レビューやユーザーの声から

Runableについては、以下のような指摘が海外レビューやユーザー投稿で報告されています。

  • クレジットの減りが想定より早い、起動だけでクレジットを消費したという声
  • 低額プランから自動的に上位プランへ課金される仕組みをめぐる返金トラブルの報告
  • 公式が掲げる「3,000以上のアプリ連携」という表記について、ネイティブ連携は50前後にとどまり大部分はZapier経由の間接連携ではないかという指摘(Runableの詳細レビューも参照)
  • 共有チャンネル(Slack/Discord)でのメンション応答が安定しないケース
  • EU圏のデータ保管・DPA(データ処理契約)まわりの公開情報がまだ十分でないという指摘

Lovableについては、以下が繰り返し指摘されています。

  • クレジット消費が予測しにくく、AIが自分で作ったバグの修正にもクレジットが使われる
  • Apple App Store/Google Playへのネイティブアプリ公開ができない
  • 複雑なビジネスロジックでAIが修正ループに陥りやすい
  • 生成UIのデザインが均質になりがちで、独自性を出すにはReact/Tailwindの知識が必要
  • 本番公開には、プロの開発者によるセキュリティレビューが推奨される

どちらも「無料プランでまず試してから判断する」のが安全な進め方です。


Runableが向いているケース

  • Webサイト・スライド・動画・画像・SNS投稿素材などを、1つのツールからまとめて作りたい
  • 個人クリエイターや少人数チームで、複数フォーマットのアウトプットをスピーディに出したい
  • SlackやDiscordなどチャットアプリから作業を依頼したい
  • ピッチデックや調査レポートなど、Webアプリ以外の成果物もよく作る
  • ネイティブモバイルアプリのビルドまで視野に入れている

Lovableが向いているケース

  • Webアプリ開発そのものに集中し、フルスタックのコードを深く作り込みたい
  • 生成されたコードをGitHubで管理し、後から開発者に渡して拡張したい
  • Stripe連携の決済機能や認証機能を含む本格的なWebアプリを試したい
  • Supabaseベースの正規化されたデータベースが必要
  • 開発チームでコードベースを共同管理する運用を前提にしている

ユースケース別おすすめ

ユースケース おすすめ 理由
投資家向けピッチデック+補足資料一式 Runable スライド・レポート・画像まで1つのプロンプトから横断して作れる
SaaSのMVP検証(認証・決済込み) Lovable Supabaseベースの本格的なバックエンドを深く作り込める
SNS運用(カルーセル投稿・画像素材) Runable AIカルーセル・AI画像などSNS向け機能が揃っている
開発者に引き継ぐ前提のプロトタイプ Lovable GitHub双方向同期でコードをそのまま資産として渡せる
Slack/Discordから気軽に作業依頼したい Runable RunClaw経由でチャットアプリから完結できる
B2Bクライアントポータル・社内ツール Lovable RLSによる権限管理・Supabase連携が本番運用に向く
調査レポート・資料作成の頻度が高いチーム Runable AIレポート・AIスプレッドシートなど資料系機能が豊富
複雑なSaaS製品 どちらでもない プロ開発者への依頼、もしくはBubbleなど他ツールが現実的

よくある誤解

「RunableはLovableの下位互換だ」→ 目的が違うだけ

RunableはWebアプリ開発の深さではLovableに及ばない場面がありますが、そもそも「Webアプリだけを深く作る」ことを目的にしたツールではありません。スライドや動画、資料まで横断的にカバーする総合力で比較すると評価は変わります。

「Lovableは何でも作れる万能ツールだ」→ Webアプリ中心という前提がある

Lovableが生成するのはあくまでReact+Supabaseのフルスタックアプリが中心です。動画・音声・カルーセルなど、Runableが標準搭載しているメディア生成機能は、Lovable単体では外部連携が必要になります。

「どちらもまだ新しいベンチャーだから信頼性は同程度」→ 会社規模には差がある

Lovableは2026年時点で登録ユーザー800万人超・ARR3億ドル超という規模に達しているのに対し、Runableは2025年創業でまだ立ち上がって間もない段階です。サービスの継続性やサポート体制を重視するなら、この差は判断材料になります。


最終的な判断基準

Runableを選ぶとき:

  • Webサイト以外にもスライド・動画・画像・資料などを頻繁に作る
  • Slack/DiscordなどチャットアプリからAIに作業を依頼したい
  • ネイティブモバイルアプリのビルドも視野に入れている
  • 1つのサブスクリプションで複数の作業をまかないたい

Lovableを選ぶとき:

  • Webアプリ開発そのものに集中して深く作り込みたい
  • コードをGitHubで管理し、後から開発者に拡張してもらう予定がある
  • Supabaseベースの本格的なデータベース・認証・決済機能が必要
  • 動画・音声などのメディア生成はそこまで必要ない

どちらも選ばないとき:

  • 複雑なビジネスロジックを持つ本格的なSaaS製品
  • エンタープライズ向けのセキュリティ・監査ログ要件

この場合は、BubbleやAdaloの検討、あるいはプロの開発者への依頼が現実的です。両ツールとも、まずはLovableかRunableでベースを作成し、Cursorで細かく仕上げるという使い方もできます。


まとめ

RunableとLovableは、どちらも「プロンプトから成果物を作るAIツール」という点では似て見えますが、根本的な設計思想が異なります。

Runableは、Webサイト・スライド・レポート・画像・動画・音声まで横断的にカバーする「マルチフォーマットのAIエージェント」です。1つのプロンプトから複数の成果物を作りたい個人クリエイターや少人数チームに向いていますが、2025年創業のまだ若い会社であり、クレジット消費や連携数の表記など、契約前に確認しておきたい点もあります。

Lovableは、React+SupabaseによるフルスタックのWebアプリ生成に特化した「AIアプリビルダー」です。すでに大きなユーザー基盤と資金調達実績を持ち、Webアプリ開発の深さではRunableより踏み込んでいますが、動画・音声などのメディア生成は本業ではありません。

判断に迷ったときの目安は、「Webアプリ単体を深く作り込みたいか、複数フォーマットをまとめて作りたいか」を自分に問いかけることです。どちらも無料プランがあるので、まずは実際の作業で試してから決めるのが一番確実です。