Netlifyは2025年9月4日以降に作成された新規アカウントから、クレジットベースの新しい料金体系へ移行しています。デプロイやアクセス、サーバーレス関数の実行など、それまで個別に計測していた複数の指標を「クレジット」という単一の単位にまとめたのが特徴です。
本記事ではこのクレジット制の仕組みと、実際の消費計算、クレジットが尽きたときの挙動までを整理します。
クレジット制はいつから?対象は?
2025年9月4日以降に作成した新規アカウントは、自動的にクレジットベースの料金プラン(Free/Personal/Pro)が適用されます。
一方、それより前からNetlifyを使っているアカウントは「レガシープラン」として扱われ、特に何もしなくてもこれまで通りの料金体系を使い続けられます。レガシープランからクレジット制へ切り替えるかどうかは任意です。
なお2026年4月14日には、クレジット制自体にも料金改定が入り、Proプランがチームメンバー数に応じた課金からメンバー数無制限の定額制に変更されるなど、いくつかアップデートがありました(詳細は後述)。
月間クレジットの割り当て
各プランには、その月の請求サイクル内で使える月間クレジットが割り当てられています。
| プラン | 月間クレジット | 備考 |
|---|---|---|
| Free | 300クレジット/月 | 上限を超えて追加購入は不可(ハードリミット) |
| Personal | 1,000クレジット/月 | 追加購入オプションあり |
| Pro | 3,000クレジット/月〜 | 追加購入オプションあり。上位プランほど選択肢が増える |
クレジット残高は、有効期限が近いものから優先的に消費されます。月々付与されるプランクレジットのあと、購入したクレジットパックやオートリチャージ分といった「無期限クレジット」が最後に消費される仕組みです。
月々のプランクレジットは基本的に翌月へ繰り越されませんが、Proプランで月間5,000クレジット以上のプランを契約している場合のみ、使い切らなかった分を1ヶ月だけロールオーバーできます。
クレジットは何に消費される?
Netlifyのクレジット消費は、機能ごとに次のレートで計算されます。
| 項目 | 消費レート | 内容 |
|---|---|---|
| 本番デプロイ(Production Deploy) | 1回あたり15クレジット | 本番URLに公開される最終版のデプロイ |
| プレビュー・ブランチデプロイ | 0クレジット | レビューや実験用のデプロイは無料 |
| Compute(処理能力) | 10クレジット/GB時間 | Functions・Preview server・Agent Runners・Netlify Databaseの実行に必要な処理能力 |
| AI推論 | 180クレジット/USD相当 | Agent RunnersやAI Gatewayで消費したAIモデル利用料をクレジット換算 |
| Netlify Forms送信 | 0クレジット | フォーム送信は全プラン無料・無制限 |
| 帯域幅(Bandwidth) | 20クレジット/GB | サイトやDBから外部へ送信されるデータ量 |
| Webリクエスト | 2クレジット/1万リクエスト | ページビュー、API呼び出し、リダイレクト、Edge Functionsなど |
ポイントは、プレビュー用のデプロイやフォーム送信はクレジットを消費しないという点です。本番公開に関わる部分(デプロイ回数・処理能力・帯域幅・リクエスト数・AI利用)だけが計測対象になります。
Netlifyのクレジットを使い切るとどうなる?
Netlifyのクレジット制Freeプランでは、毎月付与されるクレジットを使い切ると、すぐに公開中のWebサイトが停止するわけではありません。
実際に私がFreeプランのクレジットを使い切った際には、管理画面に以下のメッセージが表示されました。
Your published sites are still live, but production deploys and Agent Runners are paused.
つまり、すでに公開されているサイトは引き続き閲覧できますが、新しいProduction Deploy(本番デプロイ)などが一時停止されます。
僕の場合、Freeプランの300クレジットをほぼ使い切ったあと、「Operational credits(運用クレジット)」が付与されました。これは公開済みサイトをオンラインに保つためのクレジットで、Production DeployやAgent Runnersには利用できません。

そのため、クレジット切れになってもサイトが突然消えたり、アクセスできなくなったりするわけではありません。一方で、GitHubにコードをPushしても本番環境を更新できなくなるため、更新頻度の高いサイトでは注意が必要です。
Production Deployのクレジット消費には注意
特に注意したいのがProduction Deployです。
私の利用状況を確認したところ、15回のProduction Deployだけで225クレジット を消費していました。1回あたり15クレジットなので、Freeプランの300クレジットでは、Production Deployだけなら単純計算で20回分です。
さらに、Web RequestsやBandwidth、Computeなどでもクレジットを消費するため、実際には20回より前に上限へ到達する可能性があります。
私の場合も、内訳はProduction Deployが225クレジット、Web Requestsが16.7、Computeが52.5、Bandwidthが16.3となり、合計で300クレジットを超えました。
開発中のサイトでは「少し修正してGitHubへPush」を何度も繰り返すことがあります。従来のNetlifyを使っていた方ほど、この新しいクレジット制には注意した方がよいでしょう。
クレジットを使い切った場合は、プランをアップグレードするか、次の請求サイクルでクレジットが更新されるまで待つことでProduction Deployを再開できます。
なお、古くからNetlifyを利用しているアカウントでは、現在のクレジット制ではなく「Legacy」プランが適用されている場合があります。自分がどちらの料金体系なのかも、Netlifyの「Usage & billing」から確認しておくことをおすすめします。
クレジットを追加する方法
PersonalプランまたはProプランを契約している場合、クレジットが足りなくなったときの選択肢は主に2つです。
クレジットパックの購入
必要なタイミングで手動でクレジットを追加購入できます。購入したクレジットパックは翌月以降にも繰り越されます。
オートリチャージ
クレジット残高がゼロになったタイミングで、自動的に少量ずつクレジットを補充してくれる機能です。
| プラン | オートリチャージ料金 |
|---|---|
| Free | 利用不可 |
| Personal | 500クレジットにつき$5 |
| Pro | 1,500クレジットにつき$10 |
オートリチャージのオン・オフは、チームオーナーのみがチーム全体に対して設定できます。特定のプロジェクトだけに個別設定することはできません。
2026年4月の料金改定について
2026年4月14日には、クレジット制の料金体系にいくつかアップデートが加えられました。主な変更点は以下の通りです。
- Proプランのメンバー数無制限化:これまでチームメンバー数に応じて追加課金されていたProプランが、月額$20でメンバー数無制限の定額制に変更
- フォーム送信が全プランで無制限に:Netlify Formsの送信数上限が撤廃
- 帯域幅・Compute・Webリクエストのクレジットレート更新:一部の消費レートが見直し
特にチーム利用が多い場合、メンバー課金がなくなった影響は大きく、複数人での開発チームにとってはコスト面のメリットが出やすい改定内容になっています。
デプロイ回数・帯域幅・Compute・AI利用など複数の指標を「クレジット」という単一の単位にまとめており、料金の見通しが立てやすい
プレビューデプロイやフォーム送信がクレジット消費の対象外なので、開発中の試行錯誤にはコストがかからない
2026年4月の改定でProプランのチームメンバー課金が撤廃され、チーム利用のコストが読みやすくなった
アクセス急増などでクレジットを使い切ると、月の途中でもサイトが一時停止してしまうリスクがある
Freeプランは追加購入ができないハードリミットのため、300クレジットを超えると自動的にサイトが止まる
定額制から従量制寄りの仕組みへの移行になるため、トラフィックの読みにくいプロジェクトでは請求額の予測が難しくなる場合がある




