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2026年10月7日—ブラウザ拡張でパスキーに正式対応しました
パスワードを覚えたり、入力したり、貼り付けたりしなくても、指紋や顔認証だけでサインインできる。そんな仕組みが パスキー(passkey) です。Apple、Google、Microsoft の主要プラットフォームが対応しており、対応するWebサイトやアプリも増えています。
パスワード管理ツールの 1Password は、このパスキーの作成・保存・サインイン・共有に対応しています。今回は、1Password の公式の製品ページとサポートページの内容をもとに、パスキーの基本から、保存・サインイン・削除の手順、エクスポートなどの制限事項までを整理します。
この記事の要点
- パスキーは、公開鍵(サイトに渡す)と秘密鍵(端末から出ない) のペアで動く、パスワードに代わるログイン方法
- 1Password では、パスキーをほかのアイテムと同じように表示・編集・移動・共有できる
- Mac、iOS、Windows、Android の1Passwordで、保存したパスキーを表示・管理・共有できる
- パスキーの作成・保存・サインインは、ブラウザ版のデスクトップ1Passwordと、iOS 17 / iPadOS 17 の端末で行える(公式ページの記載)
- 1Password で保存したパスキーを削除しても、サイト側のパスキーは削除されない
- パスキーのエクスポートは、現時点では iOS と Android の1Passwordのみ
- パスキーの保存・サインインの提案は、設定でオフにできる。Business の管理者は、チームのポリシーで制御できる
パスキーとは
パスキーは、パスワードのいらない生活を実現するための新しいログイン情報です。スマートフォンなどの信頼できる端末に保存され、生体認証や端末のPINで保護されます。
パスキーの仕組み
パスキーは、次の2つの鍵が組み合わさったものです。
- 公開鍵:サインインしたいWebサイトやアプリと共有される
- 秘密鍵:端末の外には出ない
片方の鍵から、もう一方の鍵を割り出すことはできません。そのため、パスキーは安全性が高く、フィッシング攻撃に強いとされています。パスキーそのものと、保存している端末を承認する手段がなければ、パスキーで保護されたアカウントにはサインインできません。
パスキーとパスワードの違い
| 項目 | パスキー | パスワード |
|---|---|---|
| 強度 | 最初から強力 | 強いものも弱いものもある |
| 覚える必要 | 考える・覚える必要がない | 保存や記録をしていなければ覚える必要がある |
| 多要素認証 | 多要素認証が組み込み済み | 多要素認証は組み込まれていない |
| 秘密情報の共有 | 秘密鍵はアプリやサイトに共有されない | パスワードがアプリやサイトに共有される |
| 盗難・フィッシング | 盗難やフィッシングに非常に強い | フィッシングなどで傍受・盗難される可能性がある |
パスキーは1つのWebサイトやアプリ専用です。そのため、どのアカウントにも、つねに最適な保護がかかります。
1Password にパスキーを保存するメリット
公式ページでは、1Password にパスキーを保存する理由として、次の3点が挙げられています。
パスキーを同期できる
1Password では、Mac、iOS、Windows、Android の各端末で、パスキーを同じように使える体験を目指しています。公式は、「必要な場所でパスキーにアクセスできない」という他の方法の弱点と対比しています。
パスキーを共有できる
共有 Vault を使えば、同僚や家族とパスキーを共有できます。短期間だけ使ってもらいたい場合は、アイテム共有(item sharing)も使えます。
ほかの情報と一緒に管理できる
パスキー、パスワード、その他の機密情報を、1つの安全な場所で管理できます。パスキーは Vault やタグで整理できます。
対応環境
公式ページには、機能ごとの対応環境が次のように記載されています。
| できること | 対応環境 |
|---|---|
| パスキーの作成・保存・サインイン | ブラウザ版のデスクトップ1Password、iOS 17 / iPadOS 17 の端末 |
| 保存したパスキーの表示・管理・共有 | 1Password for Mac、iOS、Windows、Android |
パスキーを保存する手順
ここでは、ブラウザで1Passwordを使ってパスキーを保存する流れを紹介します。パスキーは、1Passwordでほかのアイテムと同じように、表示・編集・移動・共有できます。
1. パスキーに対応したサイトを探す
パスキーを保存するには、次のどちらかの方法でサイトを見つけます。

- Watchtower を使って、すでに保存しているログイン情報のうち、パスキーに対応したサイトを見つける
- パスキーに対応したWebサイト(公式ページでは passkeys.directory が紹介されています)で、新しくアカウントを作る
サイトによっては、パスキーを作成する前に、ユーザー名とパスワードでアカウントを作る必要があります。
2. パスキーの作成を選ぶ
サイトでパスキーを作成する選択肢を選ぶと、1Password が保存を提案します。保存先は、次のどちらかを選べます。
- そのサイトのログイン情報(Login アイテム)が1Passwordにすでにある場合は、既存のアイテムにパスキーを追加して更新する
- 新しいアイテムとして保存する
パスキーでサインインする手順
1Password にパスキーを保存したあとは、1Password がそのパスキーでサインインしてくれます。
- 対象のWebサイトからいったんサインアウトする
- パスキーでサインインする手順に進む
- ページ上部に表示される 「Use passkey」 のプロンプトを選ぶ
別のパスキーでサインインしたい場合は、サインインのプロンプトで 「Other options」 を選び、使いたいパスキーを選びます。
パスキーを共有する
1Password に保存したパスキーは、ほかのアイテムと同じように共有できます。公式では、次の2つの方法が紹介されています。
- 共有 Vault:同僚や家族が継続的に使えるようにする
- アイテム共有:短期間だけ、アクセスしてもらう
パスキーを削除する
重要:1Password に保存したパスキーを削除しても、Webサイトやサービス側のアカウントからはパスキーが削除されません。1Password で削除するときは、サイト側でもパスキーを削除する手順を行ってください。
1Password でパスキーを削除する手順は次のとおりです。
- 1Password で、そのパスキーのログイン(Login)アイテムを探し、編集(Edit) を選ぶ
- パスキーのフィールドの横にあるボタンを選び、保存(Save) する
ログインアイテムにパスワードが含まれていない場合は、アイテムごと削除することもできます。
知っておきたい制限と注意点
パスキーのエクスポートは iOS と Android のみ
現時点では、パスキーのエクスポートができるのは、iOS と Android の1Password だけです。
デスクトップ版の1Passwordでデータをエクスポートする場合は、パスキーを保存していたWebサイトごとに、新しいパスキーを作り直す必要があります。そのうえで、新しいパスキーを、ブラウザ内蔵のパスキーマネージャーなど、別の場所に保存してください。
1Password が保存を提案しないとき
対応しているはずのサイトで、1Password がパスキーの保存を提案してくれない場合は、1Password サポートに連絡しましょう。パスキーを保存しようとしているWebサイトのリンクを添えて伝えます。
セキュリティキーやブラウザ内蔵のパスキーマネージャーを使いたいとき
1Password がパスキーでのサインインを提案してきても、セキュリティキーやブラウザ内蔵のパスキーマネージャーを使いたい場合があります。その場合は、サイトに表示される、セキュリティキーまたはブラウザのパスキーマネージャーを使うボタンを選びます。
1Password でのパスキーの保存・サインインをオフにする
1Password をパスキーの保存やサインインに使いたくない場合は、機能をオフにできます。
- ブラウザで1Passwordを開き、ロックを解除する
- ポップアップ左上のアカウントメニューから、設定(Settings) を選ぶ
- Autofill & save を選ぶ
- 「Offer to sign in with passkeys」 と 「Offer to save passkeys」 をオフにする
Business アカウントの管理者向け
1Password Business の管理者は、チームのメンバーが、ブラウザでパスキーを保存したりサインインに使ったりすることを許可するかを、チームのポリシーで制御できます。
よくある質問
パスキーとパスワードは、どちらを使えばいいですか?
公式は、パスキーをパスワードより簡単で安全な代替手段と位置づけています。サイトやアプリがパスキーに対応していればパスキーを使い、対応していないサイトでは、従来どおりパスワードを使うことになります。
1Password に保存したパスキーを、ほかの人と共有できますか?
できます。共有 Vault か、アイテム共有を使います。
1Password でパスキーを削除すると、サイトのパスキーも消えますか?
消えません。サイト側のパスキーは、サイトの手順に従って別途削除する必要があります。
1Password のパスキーを、ほかのパスワード管理ツールに移せますか?
パスキーのエクスポートは、現時点では iOS と Android の1Passwordで対応しています。デスクトップ版からエクスポートする場合は、サイトごとにパスキーを作り直す必要があります。
パスキーの保存の提案を止めたいときは?
ブラウザの1Passwordの設定(Autofill & save)で、パスキーの保存とサインインの提案をオフにできます。
まとめ|1Password でパスキーを管理するメリットと注意点
1Password を使えば、パスキーをほかのログイン情報と同じ場所で管理し、端末をまたいで使い、必要に応じて家族や同僚と共有できます。一方で、エクスポートの制限や、削除時の注意など、事前に知っておきたい点もあります。
パスキーを、パスワードなどほかの情報と同じ場所で管理できる
Mac、iOS、Windows、Android の1Passwordで、保存したパスキーを表示・管理・共有できる
共有 Vault やアイテム共有で、家族や同僚とパスキーを共有できる
Vault やタグでパスキーを整理できる
Watchtower で、パスキーに対応したサイトを見つけられる
パスキーの提案はオフにでき、セキュリティキーなど別の手段も選べる
パスキーのエクスポートは、現時点では iOS と Android の1Passwordのみ
デスクトップ版から移行する場合は、サイトごとにパスキーを作り直す必要がある
サイトによっては、パスキー作成の前にユーザー名とパスワードでの登録が必要
1Password で削除しても、サイト側のパスキーは残る
対応環境の記載(iOS 17 / iPadOS 17 など)は、最新の状況を公式で確認する必要がある
パスキー対応サイトを見つけたら、まず1つ、重要度の低いアカウントで試してみるのがおすすめです。保存、サインイン、削除の流れを一度体験しておくと、本格的な移行がスムーズになります。






