Cursor を使い始めてすぐ気づくのは、「ショートカットキーを使いこなせているかどうか」で生産性が劇的に変わるという事実だ。
本記事では公式ドキュメントをもとに、Windows・Mac 両対応のショートカット一覧を網羅しながら、「これ何に使うの?」と迷いがちなものについては具体的な使用場面を丁寧に解説する。
ショートカットの確認方法 すべてのショートカットは
Ctrl R→Ctrl S(Mac:Cmd R→Cmd S)か、コマンドパレット(Ctrl Shift P/Cmd Shift P)で「Keyboard Shortcuts」を検索すると一覧できる。Cursor 固有のすべてのキーバインドは Keyboard Shortcuts 設定から自由に変更可能だ。

一般・グローバル操作
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| AI サイドパネルを開く(Agent) | Ctrl I |
Cmd I |
| AI サイドパネルを開く(Chat) | Ctrl L |
Cmd L |
| エージェントレイアウトを切り替え | Ctrl E |
Cmd E |
| モードメニューを開く | Ctrl . |
Cmd . |
| AI モデルを順番に切り替え | Ctrl / |
Cmd / |
| Cursor の設定を開く | Ctrl Shift J |
Cmd Shift J |
| 音声モードを切り替え | Ctrl Shift Space |
Cmd Shift Space |
| 全般設定 | Ctrl , |
Cmd , |
| コマンドパレット | Ctrl Shift P |
Cmd Shift P |
🔍 Ctrl I / Cmd I ——「Agent」と「Chat」の使い分け
Ctrl I(Cmd I)は Agent モード(旧 Composer)、Ctrl L(Cmd L)は Chat モードを開く。どちらも AI サイドパネルを呼び出すが、目的が異なる。
- Agent(
Ctrl I): ファイルをまたいだ大規模な変更・新機能追加など「やること」を丸ごと任せたいとき - Chat(
Ctrl L): コードの説明を聞く、アドバイスをもらう、手を動かさずに質問だけしたいとき
具体例: 「このコンポーネントを TypeScript に移行して」と伝えたいなら
Ctrl I。「この関数の意図を日本語で説明して」ならCtrl L。
🔍 Ctrl . ——モードメニューとは
Ctrl .(Cmd .)を押すと「Agent / Ask / Plan」のモード切り替えメニューが表示される。
- Agent: 自律的にコードを編集・実行する
- Ask: 編集はせず、質問に答える(コードベース全体を検索しながら回答)
- Plan: 実装計画を立てるだけで、実際には変更しない
迷ったら:「まず何をやるか確認したい」→ Plan、「概念を理解したい」→ Ask、「とにかく作ってほしい」→ Agent。
🔍 Ctrl / ——モデルの瞬時切り替え
Ctrl /(Cmd /)を押すたびに、利用可能な AI モデルが順番に切り替わる。重いタスクには Opus、速度優先なら軽量モデルと使い分けることで、コストとスピードを最適化できる。
AI チャット
チャット入力ボックス上でのショートカット。
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| 送信(デフォルト Nudge) | Enter |
Enter |
| メッセージをキューに追加 | Ctrl Enter |
Cmd Enter |
| 入力中に即送信 | Ctrl Enter(入力中) |
Cmd Enter(入力中) |
| 生成をキャンセル | Ctrl Shift Backspace |
Cmd Shift Backspace |
| 選択コードをコンテキストに追加 | コード選択 + Ctrl Shift L |
コード選択 + Cmd Shift L |
| クリップボードのコードをコンテキストに追加 | Ctrl V |
Cmd V |
| クリップボードのコードをテキストとして貼り付け | Ctrl Shift V |
Cmd Shift V |
| 提案された変更をすべて承諾 | Ctrl Enter |
Cmd Enter |
| すべての変更を却下 | Ctrl Backspace |
Cmd Backspace |
| 次のメッセージに移動 | Tab |
Tab |
| Agent モードを順番に切り替え | Shift Tab |
Shift Tab |
| モデルを切り替え(チャット内) | Ctrl Alt / |
Cmd Option / |
| 新しいチャットを開く | Ctrl N / Ctrl R |
Cmd N / Cmd R |
| 新しいチャットタブを開く | Ctrl T |
Cmd T |
| 前のチャットへ | Ctrl [ |
Cmd [ |
| 次のチャットへ | Ctrl ] |
Cmd ] |
| チャットを閉じる | Ctrl W |
Cmd W |
| 入力フィールドのフォーカスを外す | Esc |
Esc |
🔍 Enter vs Ctrl Enter ——「Nudge」と「キュー追加」の違い
デフォルトの Enter は「Nudge(ナッジ)」送信といい、Agent に「次の一手だけ教えて」と軽く促す送り方だ。Ctrl Enter は「キューに追加」で、Agent が現在のタスクを完了してから処理させたい指示を積んでおける。
具体例: Agent が認証機能を実装している最中に「あ、ログアウトも忘れずに」と追加指示したいとき →
Ctrl Enterでキューに追加すれば、今の作業が終わってから取り組んでくれる。
🔍 Ctrl V vs Ctrl Shift V ——エラーログの貼り付け方
ターミナルのエラーログをコピーして Chat に貼るとき、使い方で挙動が変わる。
Ctrl V: コードや長いログを「コンテキストとして添付」する(見やすい形式で UI に表示)Ctrl Shift V: プレーンテキストとして入力欄に直接貼り付ける
エラー内容を AI に読ませたいなら Ctrl V のほうが扱いやすい。
🔍 Ctrl Shift Backspace ——生成をすぐ止める
AI が明らかに違う方向に進んでしまったとき、長々と生成を待たずにすぐキャンセルできる。出力が止まったら指示を修正して再送しよう。
インライン編集
コードを選択したままエディタ内で直接 AI に編集指示を出す機能。サイドパネルを開かず、カーソル位置で完結するのが特徴。
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| インライン編集を開く | Ctrl K |
Cmd K |
| 入力フォーカス切り替え | Ctrl Shift K |
Cmd Shift K |
| 送信 | Enter |
Enter |
| キャンセル | Ctrl Shift Backspace |
Cmd Shift Backspace |
| クイック質問を送信 | Alt Enter |
Option Enter |
🔍 Ctrl K / Cmd K ——最も頻繁に使う AI 操作

コードを選択して Ctrl K(Cmd K)を押すと、その場で小さなプロンプトバーが出現する。サイドパネルを開かずに「この関数をリファクタリングして」「コメントを追加して」「バグを直して」といった指示をその場で出せる。
典型的な使い方:
- 変更したいコードをドラッグで選択
Ctrl K(Cmd K)を押す- 「このループを reduce で書き直して」などと入力
Enterで送信 → diff が表示されるCtrl Enter(Cmd Enter)で承諾、Ctrl Backspace(Cmd Backspace)で却下
豆知識: 選択なしで
Ctrl Kを押すと、カーソル行の周辺を文脈として使って新規コードを生成させることもできる。空の関数の中でカーソルを置いてCtrl K→ 「バリデーションロジックを書いて」と指示するだけで実装してくれる。
🔍 Alt Enter / Option Enter ——「クイック質問」はコードを変えない
Alt Enter(Option Enter)は「クイック質問」モード。通常の Enter はコード変更の指示として処理されるが、こちらは「このコードが何をしているか教えて」といった参照だけしたい質問を投げるときに使う。コードは一切変更されず、チャット形式で説明が返ってくる。
コード選択とコンテキスト追加
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
@ メンション |
@ |
@ |
| ショートカットコマンド | / |
/ |
| 選択範囲を Chat に追加 | Ctrl Shift L |
Cmd Shift L |
| 選択範囲を Edit に追加 | Ctrl Shift K |
Cmd Shift K |
| 選択範囲を新規チャットに追加 | Ctrl L |
Cmd L |
| ファイル読み込み戦略を切り替え | Ctrl M |
Cmd M |
| サジェストの次の単語を確定 | Ctrl → |
Cmd → |
| チャット内でコードベースを検索 | Ctrl Enter |
Cmd Enter |
| コードをコピー → コンテキストに追加 | コード選択 + Ctrl C → Ctrl V |
コード選択 + Cmd C → Cmd V |
| コードをコピー → テキストとして追加 | コード選択 + Ctrl C → Ctrl Shift V |
コード選択 + Cmd C → Cmd Shift V |
🔍 「Chat に追加」「Edit に追加」「新規チャットに追加」の3つの違い
コードを選択した後、どこに送るかで3つの選択肢がある。
| ショートカット | 送り先 | 用途 |
|---|---|---|
Ctrl Shift L |
現在開いているチャット | 「今話してる内容に、このコードも加えて」 |
Ctrl Shift K |
Edit(インライン編集) | 「このコード自体を直接変えてほしい」 |
Ctrl L |
新しいチャット | 「この関数だけにフォーカスして話したい」 |
具体例: バグが疑われる関数を見つけたとき → 選択して
Ctrl Lで新規チャット開始、「この関数のどこがおかしいか教えて」と聞く。
🔍 Ctrl M / Cmd M ——ファイル読み込み戦略の切り替え
あまり知られていないが、実は便利なショートカット。Cursor がファイルをどう読むか(全文読み込み vs アウトライン読み込みなど)を切り替える。巨大ファイルを扱うときにトークンを節約したい場合に有効。
🔍 @ メンションと / ショートカット
チャット入力欄で @ を入力すると、ファイル・フォルダ・Git コミット・ウェブページなどをコンテキストとして指定できる。

よく使う @ メンションの例:
@ファイル名: 特定ファイルをコンテキストに@Codebase: リポジトリ全体を意味論的に検索してコンテキストに@Docs: Cursor に登録したドキュメントを参照@Web: ウェブ検索結果をコンテキストに
/ はショートカットコマンドで、よく使う操作を素早く呼び出せる(/edit、/generate など)。
Tab 補完
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| サジェストを承諾 | Tab |
Tab |
| 次の単語だけ承諾 | Ctrl → |
Cmd → |
| サジェストを却下 | Esc |
Esc |
🔍 Ctrl → / Cmd → ——「部分承諾」が便利な理由
Tab 補完のサジェストが長すぎて、半分だけ使いたいときに役立つ。Tab で全承諾するのではなく、Ctrl →(Cmd →)を押すたびに1単語ずつ承諾が進む。
具体例: AI が
getUserByEmailAndRole(email, role, includeDeleted)とサジェストしたが、includeDeleted引数は不要な場合 →Ctrl →で1語ずつ確認しながら、必要な部分だけ取り込める。
ターミナル AI
ターミナル内で AI にシェルコマンドを生成させる機能。
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| プロンプトバーを開く | Ctrl K |
Cmd K |
| 生成されたコマンドを実行 | Ctrl Enter |
Cmd Enter |
| コマンドを確定(閉じる) | Esc |
Esc |
🔍 ターミナルの Ctrl K ——シェルコマンドを自然言語で生成
ターミナルにフォーカスした状態で Ctrl K(Cmd K)を押すと、通常のエディタのインライン編集とは別の「ターミナルプロンプトバー」が開く。ここに日本語や英語で操作内容を説明するだけでシェルコマンドを生成してくれる。
使い方:
- ターミナルをクリックしてフォーカス
Ctrl Kを押す- 「3日以上前の
.logファイルをすべて削除して」と入力 Enterでコマンドが生成される(例:find . -name "*.log" -mtime +3 -delete)- 内容を確認して
Ctrl Enterで実行、不要ならEscでキャンセル
コマンドの書き方が思い出せないとき、特に find・awk・sed・grep などの複雑なコマンドをその場で生成できるので非常に便利だ。
知っておくと差がつく「組み合わせ技」
単体のショートカットより、組み合わせることで真価を発揮するパターンを紹介する。
パターン①:狙い撃ちリファクタリング
コードを選択 → Ctrl K → 「エラーハンドリングを追加して」→ Enter → diff 確認 → Ctrl Enter で承諾
変更範囲を選択部分に絞れるので、Agent にファイル全体を触らせたくないときに使う。
パターン②:コードベース横断の質問
Ctrl L(新規チャット)→ @Codebase → 「認証ロジックはどのファイルで管理されてる?」
@Codebase を使うと Cursor がリポジトリ全体を意味論的に検索して答える。「あのファイルどこだっけ?」という場面で Ctrl Shift F よりも自然言語で聞けるのが強い。
パターン③:ターミナルエラーをそのまま投げる
ターミナルのエラー出力をコピー → チャット入力欄で Ctrl V → 「このエラーの直し方は?」
Ctrl V でコードブロックとして添付されるので、長いスタックトレースもきれいにコンテキストとして渡せる。
パターン④:計画してから実行
Ctrl I → Ctrl .(モード切り替え)→ Plan を選択 → 「ユーザー認証機能を追加したい」→ 計画を確認 → Ctrl .(Agent に切り替え)→ 実行
いきなり Agent に走らせるのではなく、Plan モードで方針を確認してから Agent に切り替えることで、意図しない大規模変更を防げる。
まとめ:まず覚えるべき7つのショートカット
Cursor を使い始めたばかりなら、以下だけ先に体に染み込ませると生産性が一段跳ね上がる。
| 優先度 | ショートカット(Win / Mac) | 用途 |
|---|---|---|
| ★★★ | Ctrl K / Cmd K |
インライン編集・ターミナルAI |
| ★★★ | Ctrl I / Cmd I |
Agent(複数ファイル編集) |
| ★★★ | Tab |
Tab 補完を承諾 |
| ★★☆ | Ctrl L / Cmd L |
Chat を開く・選択を新規チャットに送る |
| ★★☆ | Ctrl Shift L / Cmd Shift L |
選択コードを現在のチャットに追加 |
| ★★☆ | Ctrl / / Cmd / |
AI モデルをその場で切り替え |
| ★☆☆ | Ctrl . / Cmd . |
Agent / Ask / Plan モードの切り替え |
ショートカットは一度に全部覚えようとせず、今日は Ctrl K、明日は @Codebase と段階的に身につけていくのがコツだ。使い込むほど「このショートカットがなかった頃どうやって開発してたんだっけ」という感覚になってくる。
最終更新: 2026年6月(Cursor 3.7 対応) 参考: Cursor 公式ドキュメント


