短縮URL=Bitly というイメージを持っている人は、まだ多いと思います。2008年のサービス開始以来、業界の代名詞的存在であり続けてきたのは事実です。
ただ、2026年現在の視点であらためて料金プランと機能を見直すと、正直「これを新規で選ぶ理由があるか?」と首をかしげたくなる部分が増えてきました。
この記事では、Bitlyがなぜ以前ほどの説得力を持たなくなってきたのかを具体的なプラン内容で確認したうえで、乗り換え先として何を検討すべきかを整理します。
Bitlyの何が変わったのか
Bitly自体が突然サービスを改悪した、という話ではありません。問題は「Bitlyが足踏みしている間に、周りが先に進んでしまった」ことです。無料〜低価格帯のプランを他社と並べてみると、その差は明確です。
| プラン | 月額 | 内容 |
|---|---|---|
| Free | $0 | 月5リンクのみ、カスタムドメインなし、分析なし |
| Core | $10/月 | 月100リンク、カスタムドメインなし |
| Growth | $29/月 | 月500リンク、カスタムドメイン1つ、ようやくここから |
| Premium | $199/月 | 月3,000リンク、それでも上限あり |
無料プランでは月5リンクしか作れず、そもそも分析すらついてきません。カスタムドメイン(いわゆるブランドリンク)を使いたければ、最低でも$29/月のGrowthプランが必要です。
さらにA/Bテストやパスワード保護付きリンク、地域別リダイレクトといった、2026年の水準では「あって当たり前」になりつつある機能は、Bitlyにはどのプランにも存在しません。リアルタイム分析や都市レベルの位置情報データも、実質的に$199/月のPremiumプランでしか使えない状態です。
つまり、「知名度はあるが、同じ金額を他のツールに払えば圧倒的に多くの機能が手に入る」という状況が生まれています。これが、多くのチームがBitlyからの乗り換えを検討し始めている理由です。
乗り換え前に確認しておきたいこと
「じゃあすぐ乗り換えよう」の前に、いくつか事前に把握しておくべき点があります。
- bit.lyドメインのリンクは移行できない — 独自ドメインを接続していない場合、既存の短縮リンクはBitlyのドメインに紐づいているため、そのままでは新ツールに引き継げません。
- 独自ドメインを使っている場合は比較的スムーズ — CNAMEレコードの向き先を変更するだけで、既存の短縮リンクをそのまま新ツールで動かし続けられるケースがほとんどです。DNS反映には数分〜30分程度かかります。
- 過去の分析データは基本的に引き継げない — CSVエクスポートでリンクの一覧(スラッグ・遷移先URL)自体は移行できますが、過去のクリック履歴などの分析データはツールをまたいで持ち運べないのが一般的です。
移行作業自体は、独自ドメインを使っていれば数十分程度で完了することが多いので、「乗り換えが大変そうだから」という理由だけで先延ばしにする必要はあまりありません。
Bitlyの代わりに何を選ぶべきか
代替ツールはいくつもありますが、用途によって向き不向きが分かれます。
- とにかく無料枠のボリュームを重視するなら → Short.io(無料プランでもリンク数・クリック数がかなり太っ腹)
- ブランドドメイン中心のマーケティング運用なら → Rebrandly
- 開発者が関わる/APIで自動化したい/コンバージョンまで追いたいなら → Dub
この記事では、上記の中でも特に汎用性が高く、無料プランの完成度・分析機能・開発者体験のバランスが良いDubを軸に見ていきます。
Dubという選択肢
Dub.coは2022年設立と、Bitly(2008年〜)に比べればまだ新しいサービスですが、「クリックから売上まで一気通貫で追う」という設計思想のもとで、モダンなリンク管理ツールとして評価を伸ばしています。

Bitlyとの違いを並べてみる
| 項目 | Dub.co | Bitly |
|---|---|---|
| カスタムドメイン(無料プラン) | ✅ 3ドメインまで無料 | ❌ 有料プランのみ(Growth以上) |
| リアルタイムアナリティクス | ✅ 標準搭載 | ❌ ほぼPremiumプラン限定 |
| コンバージョントラッキング | ✅(Businessプラン以上) | ❌ 非対応 |
| A/Bテスト | ✅ | ❌ どのプランにも非搭載 |
| パスワード保護・地域別リダイレクト | ✅ | ❌ 非搭載 |
| 無料プランの広告表示 | なし | あり |
| オープンソース/セルフホスト | ✅ | ❌ |
無料プランだけを比べても、Dubは月25リンク・カスタムドメイン3つ・基本的な分析まで使えるのに対し、Bitlyの無料プランは月5リンクで分析も広告表示もなし、という差があります。「まず無料で試す」という段階で、すでに体験の差が出てしまう構図です。
Dubにも弱点はある
フェアに書くと、Dubも万能ではありません。
- コンバージョントラッキングはBusinessプラン($75/月)から — 売上と紐づけたいという最も重要な機能が、Proプラン($25/月)には含まれていません。
- イベント課金制でコストの見通しが立てにくい — クリック数だけでなく「追跡イベント数」で課金されるため、エンゲージメントの高いキャンペーンでは想定より費用がかさむことがあります。
- リターゲティングピクセルに非対応 — Facebook広告・Google広告向けの再ターゲティングをリンク経由で行いたい場合は、現状Dubでは実現できません。
- 実績・統合エコシステムはまだ発展途上 — 2008年から続くBitlyに比べると、ネイティブ連携の数や導入実績の蓄積では見劣りする部分があります。
広告のリターゲティングが運用の中心にあるチームや、Zapier以外の多数のツールとネイティブ連携したいチームは、Dub以外の選択肢(あるいは当面Bitlyを維持すること)も含めて検討する価値があります。
それでもBitlyを使い続けるべきケース
念のため、Bitlyが今でも合理的な選択肢になり得るケースにも触れておきます。
- 社内稟議やクライアント報告で「知名度のあるツールを使っている」こと自体に価値がある大企業
- すでにBitlyの各種連携(QRコード機能、既存の統合)に業務フローが深く組み込まれている場合
- 月間リンク数が極端に少なく、価格差そのものが誤差レベルの個人利用
このあたりに当てはまらないなら、一度無料プランで他ツールを試してみる価値は十分にあります。
まとめ
Bitlyは「なくなった方がいい」サービスではありません。ただ、2026年時点で新規に契約する、あるいは契約を見直すタイミングであれば、同じ予算感で明らかに多くの機能が手に入る選択肢が増えているのは事実です。特にDubは、無料プランの内容・リアルタイム分析・開発者向けのAPI/SDKという点でBitlyを上回っており、コンバージョンまで追いたいチームや個人開発者にとって有力な乗り換え先になります。
まずは無料プランでリンクをいくつか作ってみて、ダッシュボードの使い勝手とデータの見え方を実際に比較してみるのが、一番早い判断材料になるはずです。


