ツール最新情報
2026年9月7日—Softr Agents 機能が発表されました。
SoftrのAI Co-Builderはアプリとデータベースを一気に作ってくれますし、Workflowsを使えば決まった手順の自動化もできます。でも、チームが手作業でこなしている「その都度判断が必要な仕事」は、これまでカバーしきれていませんでした。
その隙間を埋めるのが、新機能の Softr Agents です。目的とツールを与えるだけで、あとはエージェント自身がどのツールをどの順番で使うか判断し、アプリやデータベース、外部サービスをまたいで実際にタスクを片付けてくれます。この記事では、Softr Agentsの仕組みと作り方を順を追って紹介します。
Softr Agentsとは何か

Softr Agentsは、既存のSoftrアプリの中で動くAIアシスタントです。ユーザーとチャットで会話しながら、ワークスペース内の作業を自動化してくれます。エージェントができることは主に次の5つです。
- 自然な言葉でアプリのユーザーと会話する
- アップロードしたナレッジベース(ファイルやリンク)を検索し、根拠のある回答をする
- データソースのレコードを読み書きする、メールやSlackを送る、外部サービスを呼び出すといった実際のアクションを実行する
- 会話の中でユーザーに関する情報を記憶する
- スケジュールに沿って無人で定期実行する
似た名前の機能に「Database AI Agent」がありますが、こちらはSoftr Database内の1つのフィールドを自動入力・要約・タグ付けするための機能です。Softr Agentsはアプリ全体を横断して動く点が異なります。両方を組み合わせて使うこともできます(例:Database AI Agentがレコードを分類し、その値をトリガーにSoftr Agentsが後続処理を行う)。
2種類のエージェントタイプ
エージェント作成時にまず選ぶのが「どう動かすか」です。あとから変更もできます。
App Agent
連携したSoftrアプリの中で、ユーザーが直接チャットできるエージェントです。サポート窓口や、アプリ内のヘルプ担当としての用途に向いています。
Schedule Agent
決まった間隔で自動実行される、ユーザーが介在しないエージェントです。定期レポートの作成、データのクリーンアップ、外部サービスとの同期といったバックグラウンド作業に向いています。
アプリの権限が、そのままエージェントの権限になる
Softr Agentsの設計で押さえておきたいのがこの部分です。App AgentをSoftrアプリに接続すると、そのアプリ自体がエージェントのツールとデータの供給源になります。これは外部のAIアシスタントにアプリを公開する「App MCP Server」と同じ仕組みで、エージェントは常に チャットしているユーザー本人としてログインした状態 でデータを読み書きします。管理者権限やアプリそのものの権限で動くことはありません。
つまり、エージェントがアプリ内でできる範囲は、そのユーザーがインターフェース上でできる範囲を超えません。
- アプリに置かれているブロックが、できることを決めます。一覧・グリッド・テーブルがあればレコードの閲覧、フォームがあればそのフォームに表示されているフィールドに限って新規作成、インライン編集があれば更新、削除アクションがあれば削除が可能になります。
- あるテーブル用のブロックが1つも無ければ、裏側のデータソースにそのテーブルが存在していても、エージェントは触れません。
- ユーザーグループやページの表示制御、データ制限もそのまま適用されます。
エージェントにできることを広げたり絞ったりしたいときは、アプリ側の構成を変えるだけで済みます。作成を許可したいならフォームを追加する、閲覧を許可したいなら一覧ブロックを追加する、逆に制限したいならブロックをユーザーグループで絞る、といった具合です。
Softr Agentsの作り方
コードを書く必要はなく、ダッシュボード上ですべて設定できます。
1. エージェントを作成し、タイプを選ぶ
ダッシュボード左サイドバーの「Agents」を開き、「Create」をクリック。表示されるダイアログでApp AgentかSchedule Agentを選んで次へ進みます。
2. プロフィールを設定する
- Model:エージェントを動かすAIモデルを選択。コスト帯でグループ分けされているので、性能と価格のバランスで選べます。
- Reasoning effort(対応モデルのみ):回答前にどれだけ「考える」かをOff/Low/Medium/Highから選択。上げるほど複雑なタスクの精度は上がりますが、その分遅く、コストもかかります。
- Instructions:エージェントの振る舞いを指示するプロンプト。目的、常にすべきこと、絶対にしてはいけないことを明記するのがポイントです。
3. アプリを接続する、またはスケジュールを組む
App Agentなら「Connected apps」カードでアプリを選んで接続すれば、そのユーザーが持っているCRUD(作成・閲覧・更新・削除)権限をそのまま引き継ぎます。データ用のツールを別途追加する必要はありません。
Schedule Agentなら「Triggers」(または「Schedules」)カードで実行頻度とタイムゾーンを設定します。実行開始時に流すメッセージを指定することもできます。
4. ツールを追加する
「Add a tool」から、エージェントに持たせたい機能を選びます。標準アクションの例は以下の通りです。
- Softr / Google Sheets / HubSpot:レコードや行、オブジェクトの読み取り・作成・更新・削除
- Gmail:メール送信、下書き作成
- Slack:チャンネルへの投稿、DM送信、ユーザー検索
- Send email:Softr組み込みのメール送信機能
ツールごとに、認証方式(ユーザーごとの個別認証か、共有アカウントによる認証か)、実行前に承認を求めるかどうか(Schedule Agentには承認プロセスがありません)、各入力フィールドを「エージェントが判断」にするか「固定値」にするかを設定します。
5. MCPサーバーを接続する(任意)
Model Context Protocol(MCP)経由で外部のツール群を丸ごと持たせることもできます。
Airtable、Notion、monday.comをはじめ、Attio、Apollo、Brevo、Calendly/Cal.com、Fathom/Granola、Linear、Supabase、Clay、Apify、Replicate、Atlassianなどは、URLがあらかじめ設定済みのプリセット接続として用意されているので、認証するだけで使えます。
独自のMCPサーバーを使いたい場合は「Custom MCP」から名前・サーバーURL・認証方式(OAuth/ヘッダー/なし)を登録します。サーバーが公開している各ツールには、常に許可する「Allow」、実行のたびに承認を求める「Ask」(スケジュール実行時は自動承認)、一切使わせない「Deny」のいずれかを個別に設定できます。データを変更する書き込み系のアクションは、デフォルトで承認必須(Ask)になっている点は覚えておくとよいでしょう。
6. ナレッジを追加する(任意)
「Knowledge」カードからPDF・TXT・MDファイルをアップロードするか、リンクを登録します。追加したソースはPending→Indexing→Readyの順に処理され、Readyになると検索対象になります。プロダクトドキュメントやFAQ、社内SOPなどを読み込ませておくことで、エージェントが一般論ではなく自社の情報に基づいて回答できるようになります。
7. テストして公開する
右側の「Test agent」パネルで実際に会話しながら、応答内容とツール呼び出しの様子を確認できます。問題なければ「Agent enabled」をオンにして「Turn on」をクリックすれば公開です。すでに公開済みのエージェントを編集すると下書き扱いになるので、変更を反映するには改めて「Update」を押す必要があります。
実行ログで動きを追える
「Runs」パネルでは、すべての実行履歴を確認できます。各実行には、使用したモデルとプロバイダー、所要時間とツール呼び出し回数、消費クレジットとトークン使用量(入力/キャッシュ/出力/合計)、終了理由が記録され、失敗した実行だけを絞り込む「Show errors only」フィルターも用意されています。
料金とAIクレジット
エージェントの実行にはAIクレジットが消費されます。消費量は、選んだモデル、ツール呼び出しの回数と規模、ナレッジ検索の有無、出力の長さによって変わります。
Free プランを含むすべてのSoftrプランに、毎月一定量のAIクレジットが付いているため、追加費用なしで試すことができます。クレジットを使い切ると上限に達するまでAI機能が一時停止しますが、プランの更新でリセットされるほか、クレジット追加購入も可能です。上位プランでは自分のLLMプロバイダーのAPIキーを持ち込むこともでき、その場合はSoftrのクレジットではなく契約しているプロバイダー側に課金されます。
Softr Agentsの活用例
- プロジェクトの進捗確認:担当者が「何がローンチのボトルネックになっている?」と尋ねると、エージェントがプロジェクト管理ツールを読み、期限超過のタスクを洗い出して各担当者にSlackで個別に連絡し、期限を更新してステータスも変更する。
- クライアントポータルでの承認収集:クライアントがポータルにログインし「自分が承認すべき項目は?」と尋ねると、そのクライアント本人としてログインした状態で該当項目だけを表示し、承認されたらステータス更新と関係者への通知まで行う。エージェント専用のアクセスルールを別途用意する必要もない。
- 月曜朝のアカウントレポート:Schedule Agentが毎週月曜8時(設定したタイムゾーン)に自動実行され、HubSpotやSoftrアプリ、分析ツールを横断してアカウント状況を確認し、レポートを作成。各クライアントにメールで送付し、社内向けにはSlackにサマリーを投稿する。
ノーコードでモデル・ツール・ナレッジを組み合わせて作れる
接続したアプリの権限をそのまま引き継ぐので、別途アクセスルールを組む必要がない
Airtable・Notion・monday.comなど主要サービスがプリセットMCPとしてワンクリックで接続できる
Runsパネルでモデル・ツール呼び出し・クレジット消費まで細かく追跡できる
Freeプラン含む全プランにAIクレジットが付属しており、追加費用なしで試せる
ツール呼び出しやナレッジ検索が多いタスクほどAIクレジットの消費が読みにくい
App Agentの権限はアプリのブロック構成に依存するため、意図せず範囲が狭くなる/広くなることがある
BYOK(自分のAPIキー持ち込み)は上位プラン限定






