画面録画ツールといえばLoomを思い浮かべる人も多いと思いますが、Tellaも「もう一段仕上がりにこだわりたい」層から支持を集めているツールです。両方を実際に使っているユーザーの声も踏まえながら、どんな場面でどちらを選ぶべきかを整理してみました。
結論から言うと
- 社内向けのちょっとした共有動画を、とにかく素早く撮って送りたい → Loom
- 外部に公開する、あるいは資産として使い回すクオリティの高い動画を作りたい → Tella
- 社内共有がメインだけど、たまに外部向けの動画も作る → 用途によって使い分ける、もしくはTella寄りにするのが無難
実際に両方を日常的に使っているユーザーの声を見ても、この住み分けはかなり一致しています。
録画のしやすさ
どちらもWebアプリ・Chrome拡張機能・デスクトップアプリ(Mac/Windows)から録画できる点は共通です。Loomにはモバイルアプリもありますが、画面録画自体はできず、あくまでカメラ撮影用と考えたほうがいいでしょう。

体感的な速さでいうと、Loomに軍配が上がるという声が多い印象です。ブラウザ拡張から一発で録画が始まる手軽さは、長年Loomを使ってきた人ほど「体が覚えている」動作になっているようで、Tellaに乗り換えたあとも思わずLoomの拡張機能に手が伸びてしまう、という感想も見かけます。

また、Tellaのデスクトップアプリは、録画したクリップを既存の動画にどんどん追加していく挙動になっているため、「今回はどの動画に保存されるのか」が最初はやや分かりにくい、という声もあります。ここはLoomのように毎回新しい動画として独立して保存されるシンプルな挙動に慣れていると、少し戸惑うポイントかもしれません。
編集機能の比較
編集の作り込みができる度合いでは、Tellaのほうが明確に踏み込んだ機能を持っています。レイアウトの切り替え、ズーム効果、字幕、ぼかし、カスタム背景など、収録後に見た目を作り込む選択肢が豊富です。
一方のLoomは、もともとシンプルさが強みのツールです。近年はAI機能の追加に力を入れているものの、「録画してすぐ送る」というコア体験自体はあまり変わっていません。人によっては、次々とすすめられるAI機能をそこまで必要としておらず、むしろシンプルさを保ってほしいと感じているケースもあるようです。
コメント・タイムスタンプ機能の違い
Loomの強みのひとつが、動画の特定の時間にコメントを残せる機能です。視聴者がその場で「ここについて質問がある」とコメントでき、直感的に使えるようになっています。
Tellaにも時間を指定してコメントを残す機能自体はありますが、タイムスタンプを手動で入力する必要があり、Loomほど直感的ではないという指摘があります。さらに、1時間を超える長さの動画になると、タイムスタンプ関連の機能がうまく機能しなくなるケースがあるようです。
普段使いの短いLoom的な動画であれば大きな問題にはなりにくいですが、たとえばコース教材のように長尺の動画に対して社内でフィードバックをやり取りしたい場合には、この制約がわりと効いてくる可能性があります。長尺動画のレビュー・フィードバック用途がメインなら、この点は事前に意識しておいたほうがよさそうです。
書き出し速度
エクスポート速度についても、実際に計測したデータを紹介している人がいます。
20分の動画を4Kで書き出す比較(Tella、Veed、Premiere、Descript)では、Tellaが最も速いという結果でした。一方、5分の動画を1080pで書き出す比較(Tella、Loom、Cap、Screen Studio)では、Loomのほうがわずかに速いという結果も出ています。ただしLoomの書き出しは、録画中からバックグラウンドで処理が進んでいる仕組みのため、「書き出しボタンを押してからの体感時間」が短く見えやすい、という事情もあるようです。
いずれにせよ、日常的に使う分にはどちらも十分高速で、書き出し速度だけを理由に選ぶ必要はなさそうです。
安定性まわり
Loomを毎日使っているユーザーの中には、最近になって不具合が増えたと感じている人もいます。音声がずれる、録画後に画面が固まるといった症状です。Atlassianによる買収以降、開発リソースの配分が変わったのではないかと推測する声もありますが、これはあくまで一部ユーザーの見立てであり、公式に裏付けられた情報ではない点には注意してください。
Tellaも完全に不具合がないわけではありません。特にWebアプリで録画した直後の動画が、長さが0秒や1時間と表示されて再生できなくなる、という不具合を経験したユーザーもいます。デスクトップアプリを使うことでこの問題はかなり改善するようですが、Webアプリ単体での信頼性は、デスクトップアプリに比べるとまだ一歩劣るようです。
料金・無料プランの違い
- Loom:年払いで月額$18程度、月払いだと大幅に割高になります。さらにAI機能を使うにはBusiness+AIプランで月額+$6が必要です。無料プランがあり、1本あたり5分・保存25本・最大720p・ダウンロード不可という制限つきで、社内共有用途なら無料のままかなり長く使えます。無料プラン後の有料トライアルは14日間です。
- Tella:常設の無料プランはなく、7日間の無料トライアルのみです。有料プランはPro(年払いで月額$13〜)・Premium(年払いで月額$19〜)から。詳しい料金体系はTellaの料金プラン解説記事にまとめています。
「無料でずっと使えるツールが欲しい」という人にとっては、この差はかなり大きいはずです。
結局どちらを使うべきか
Tellaは編集の作り込みができ、外部公開する動画やコース教材との相性がいい
Tellaはエクスポート速度が高速で、4Kのような重い動画でもストレスが少ない
Loomは録画開始までが早く、無料プランのまま長く使える手軽さがある
Loomはタイムスタンプ付きコメントが直感的で、社内フィードバックのやり取りに向いている
Tellaは長尺動画でタイムスタンプ関連の機能が制限される場面がある
Tellaのデスクトップアプリは保存先の挙動に多少の慣れが必要
Loomは近年AI機能の追加が目立ち、シンプルさを求める人には過剰に感じられることもある
Loomは不具合が増えたと感じているユーザーもいる(公式に裏付けられた情報ではない点に注意)
社内向けの一発撮りメッセージが中心なら、素直にLoomを使い続けるのが合理的です。逆に、プロダクトデモやチュートリアル、コース教材のように「外部の人に見せる」「何度も使い回す」動画を作りたいなら、多少の慣れが必要でもTellaのほうが仕上がりの質で報われるはずです。






