こんにちは、Hodaです。
今回は、Fish Audio APIを使って、GoogleスプレッドシートからAI音声を自動生成する方法 をご紹介します。
Fish AudioにはWebブラウザから音声を作成できる機能がありますが、ナレーションや動画制作では、何十本・何百本という音声を作成したい場面も少なくありません。そのたびに画面を開いてテキストを貼り付けるのは意外と手間がかかります。
そこで今回は、Google Apps Script(GAS) を使って、Googleスプレッドシートに入力したテキストをワンクリックでMP3としてGoogle Driveへ保存できるテンプレートを作成しました。
プログラミングの知識はほとんど必要ありません。テンプレートをコピーしてAPIキーを設定するだけで、すぐに利用できます。
この記事では、テンプレートの導入方法から使い方、音声モデルの変更方法まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
今回のテンプレートを使うと、以下のような流れで簡単にAI音声を作成できます。
- Googleスプレッドシートにセリフを入力
- メニューから実行
- MP3としてGoogle Driveへ自動保存
- 音声モデルの切り替えにも対応
- 感情タグにも対応
一度設定してしまえば、ブラウザで何度もコピー&ペーストする必要はありません。動画のナレーションやショート動画、アプリ開発など、大量の音声を効率よく作成したい方におすすめのテンプレートです。
今回できること
今回のテンプレートでは、Googleシートから簡単にFish Audio APIを利用できます。
- Googleシートのテキストを音声化
- MP3としてGoogle Driveへ自動保存
- 音声モデル(Voice)を行ごとに変更可能
- ファイル名を自由に指定可能
- 感情タグにも対応
- 複数の文章をまとめて一括生成
毎回Webサイトを開いてコピー&ペーストする必要がないので、大量の音声を作る場合にも便利です。 Google Drive に保存されたMp3をパソコンにダウンロードし、自分のプロジェクトに活用することができます。

商用利用については、以下で触れています。
詳しい操作方法は動画でご紹介しています!
テンプレートの使い方
使い方は非常にシンプルです。詳しくは動画で説明していますが、5分もあれば簡単にセットアップができます。
① Googleシートをコピーする
まずは配布しているGoogleシートを自分のGoogle Driveへコピーします。

テンプレートには、必要なGoogle Apps Scriptがあらかじめ組み込まれています。
② Fish AudioのAPIキーを取得する
次にFish Audioへログインし、APIキーを取得します。
初めての方は以下から無料アカウントを作成できます。
アカウントは無料で作成することができます。APIについては無料枠も存在しています。
https://fish.audio/ja/app/api-keys/ からAPIキーをを取得することができます。特に問題なければ 無制限 としておけばOKです。
取得したAPIキーは、テンプレートの初期設定で一度入力するだけです。

APIキーはGoogle Apps Scriptのスクリプトプロパティへ保存されるため、Googleシート上に表示されることはありません。
③ Google Driveに保存先フォルダを作成する
音声ファイルを保存したいGoogle Driveのフォルダを作成します。
初期設定では、このフォルダのURLを入力するだけでOKです。
フォルダーIDは 例えば 開くと
https://drive.google.com/drive/folders/1EtL33asdcDSOOweasdkrf01BLR4U29j3Ujm
となっていると思いますが、 folders/ 以降の
1EtLTDjcasdcDSOOweasdkrf01BLRU29j3Ujm
がIDとなります。
以降、生成したMP3はすべてこのフォルダへ保存されます。もし変更したい場合は、後から変更することも可能です。(後述しています)
④ テキストを入力して実行
準備が終わったら、A列へ読み上げたい文章を入力します。
その後、メニューから
「未処理の行をすべて音声化」
をクリックするだけで、自動的にMP3が生成されます。
生成が完了すると、
- 処理結果
- Google Driveのリンク
- 処理日時
も自動で記録されます。
音声モデルの変更方法
Fish Audioでは、好きな音声モデル(Voice)を利用できます。

Voice Libraryから使いたい音声を選び、その Reference ID をコピーします。
https://fish.audio/app/text-to-speech/?modelId=297a6fd278df47c3b9da9bfdf55ac89a
のようになっていると思いますが、 297a6fd278df47c3b9da9bfdf55ac89a の部分がその声のモデルIDとなります
そのIDをGoogleシートの 「音声モデルID」 列へ入力するだけで、その声で音声が生成されます。
行ごとに異なるVoice IDを設定できるので、
- ナレーション
- 男性
- 女性
- キャラクター音声
などを1つのシートでまとめて管理できます。
感情タグにも対応
このテンプレートでは、A列のテキストをそのままFish Audioへ送信しています。
そのため、Fish Audioで利用できる感情タグもそのまま使用できます。
例えば、
[happy][calm][excited][whisper]
などを文章に入れるだけで、話し方や雰囲気を変えることができます。
複雑な設定は不要で、普段入力するテキストと同じ感覚で利用できます。
感情タグの使い方はこちらの記事をご参照ください。
Fish Audio 感情タグ完全ガイド|64種類以上のタグ一覧・使い方・実践例まとめ【S2対応】
自分の声でも読み上げできます
Fish Audioでは、自分の声を音声モデルとして登録(Voice Cloning) することができます。
今回のテンプレートは、Googleシートの「音声モデルID(Reference ID)」をそのままFish Audio APIへ送信しているため、自分で作成した音声モデルもそのまま利用できます。
例えば、自分の声をFish Audioへ登録してReference IDを取得すれば、
- YouTubeのナレーション
- ショート動画の読み上げ
- 教材やプレゼン動画
- AIエージェントの音声
などを、自分の声で自動生成できるようになります。
さらに、このテンプレートでは行ごとに音声モデルを切り替えられるため、
| テキスト | 音声モデル |
|---|---|
| こんにちは、Hodaです。 | 自分の声 |
| 本日のニュースをお伝えします。 | 女性ナレーター |
| ありがとうございました。 | 自分の声 |
のように、複数の音声を1つのGoogleシートで管理することも可能です。
※セル内の改行文についても問題なくAI音声にすることができますが、あまりにも長文だと精度やイントネーションが落ちることがあります。できれば、1行に1セリフの感じで追加することをオススメします!
▼ 僕の声を登録して、上の文章を読ませてみました。自分で言うのもあれですが、99%僕の声ですね笑
複数人が登場する動画やボイスドラマ、AIアシスタントなどを作成したい場合にも便利です。
ただし、無料プランですと皆さんの声は学習用として一般公開されます。 公開制限をしたい場合は、有料プランにする必要があります。
どんな用途に使える?
生成したMP3はさまざまな用途で活用できます。
- YouTube動画のナレーション
- ショート動画の読み上げ
- TikTok・Instagramリール
- アプリの音声
- ゲームのボイス
- プレゼン資料
- eラーニング教材
- AIエージェントの音声
- 音声付きブログ
- 社内マニュアル
Googleシートで管理できるため、動画の台本やCSVデータから大量の音声を作成したい場合にも便利です。
テンプレートを無料配布します
今回ご紹介したGoogleシートとGoogle Apps Scriptのテンプレートは無料で配布しています。
APIキーを設定するだけで、すぐに利用できますので、これからFish Audio APIを試してみたい方はぜひ活用してください。
後からAPIキーや保存先を変更したい場合
一度設定したAPIキーやGoogle Driveの保存先は、後からいつでも変更できます。
Googleスプレッドシートで 「拡張機能」→「Apps Script」 を開き、左側の 「プロジェクトの設定」 をクリックします。
画面下部にある 「スクリプト プロパティ」 を開くと、現在保存されている設定を確認・編集できます。

主に変更する項目は以下の3つです。
- FISH_API_KEY:Fish AudioのAPIキー
- DRIVE_FOLDER_ID:音声ファイルの保存先Google Driveフォルダ
- SHEET_NAME:使用するシート名(デフォルトは
audio)
例えば、
- APIキーを新しく発行した
- 保存先フォルダを変更したい
- シート名を
audioからvoiceに変更したい
といった場合でも、スクリプトを書き換える必要はありません。
スクリプトプロパティの値を変更するだけで、そのまま利用できます。
Fish Audio API無料版の注意点
今回のテンプレートでは、無料で利用できる「S2.1 Pro Free」モデルを使用しています。
通常のS2.1 Proと同じAPIエンドポイントを利用できるため、実装方法は有料版と変わりません。また、文字数による厳しい上限はなく、フェアユースの範囲内で大量の音声生成を試すことができます。
ただし、無料版にはいくつか注意点があります。
無料提供期間がある
現在の無料提供期間は2026年8月31日までとなっています。
これまで何度か無料期間が延長されており、今後も変更される可能性がありますが、将来的に有料化や提供条件が変更される可能性もあります。
最新の情報は公式ニュースのこちらから確認することができます。
https://fish.audio/ja/blog/s2-1-pro-free-api/
本番環境向けの保証はありません
S2.1 Pro Freeは、開発・検証・プロトタイプ用途を想定したモデルです。
そのため、
- 稼働率(SLA)の保証
- レスポンス速度(TTFA)の保証
- 遅延に関する保証
は提供されていません。
個人開発や検証用途には十分ですが、サービスとして安定した運用が必要な場合は、有料版のS2.1 Proを利用することをおすすめします。
商用利用には条件があります
個人利用や一般的な商用利用であれば大きな問題はありませんが、年間経常収益(ARR)が100万ドルを超えるサービスで利用する場合は、事前にFish Audioへの問い合わせが必要とされています。
大半の個人開発者やクリエイターは気にする必要ありませんが、大規模な商用サービスを運営している場合は、事前に利用条件を確認しましょう。
リクエストデータについて
無料版では、送信したリクエストデータがモデル品質向上のために利用される場合があります。
機密情報や個人情報など、外部へ送信したくない内容は入力しないよう注意してください。
まず試してみるには十分
今回ご紹介したGoogleシートのテンプレートは、Fish Audio APIを手軽に体験するには最適な構成です。
開発方法は有料版とほぼ同じなので、無料版で十分に検証してから、有料プランへ移行することも簡単です。
YouTubeのナレーションやショート動画、アプリ開発などを試してみたい方は、まずは無料版から始めてみるとよいでしょう。
まとめ
Fish Audio APIを利用すると、Googleスプレッドシートに入力した文章からAI音声を生成し、MP3としてGoogle Driveへ自動保存できるようになります。
今回ご紹介したテンプレートを使えば、難しいプログラミングをしなくても、
- 複数のセリフをまとめて音声化
- ファイル名を指定して保存
- 行ごとに音声モデルを変更
- 感情タグを使った表現の調整
- 自分で作成したクローン音声の利用
といった操作が可能です。
YouTubeやショート動画のナレーション、教材、アプリ、音声コンテンツなど、繰り返しAI音声を作成する場面では、作業時間の短縮にもつながります。最近のニーズで言うと、Eラーニングなどの読み上げなどにも活用できると思います。
なお、本記事で使用しているモデルの料金や無料提供期間、利用条件は変更される可能性があります。実際に利用する際は、Fish Audio公式サイトで最新の料金と規約をご確認ください。
まずはテンプレートをコピーして、短い文章からAI音声の生成を試してみてください。
詳しい操作方法は動画でご紹介しています!






