こんにちは、Hodaです。
2026年8月11日、Cursorおよびグループ側のGrok(SuperGrok)から、「Grok Bot」というAIエージェント機能が早期ベータとして登場しました。単なるチャットの延長ではなく、専用のクラウドコンピューターを持ち、実際のツールにサインインして作業を最後まで終わらせてくれる「チームメイト型」のエージェントです。8月20日には対象プランがさらに広がり、より多くのユーザーが使えるようになっています。
この記事では、Grok Botで実際に何ができるのか、具体的な活用例を中心に、料金プランやセキュリティ面の注意点まで整理します。
Grok Bot とは何か
Grok Botは、「作業を任せられるAIチームメイト」というコンセプトのエージェント機能です。特徴は次の5点に整理できます。
- 専用のクラウドコンピューターを持つ:ブラウザ・ファイルシステム・ターミナルを備えた自分専用の環境で作業するため、手元のPCを閉じていても作業が止まりません
- 実際のツールにサインインして作業する:きれいなAPIやMCPがないサイトでも、人間と同じように画面操作(コンピュータ操作)でツールを使えます。サインイン自体はユーザー本人が行う仕組みで、Bot側がパスワードを見ることはありません
- チームメイトのようにメッセージでやり取り:デスクトップとiOSの間で同じスレッドを引き継げるので、外出先からでも進捗確認や指示出しができます
- 複数のBotを同時に動かせる:「まとめ役」のBotの下に、営業担当・経理担当のような専門Bot を複数配置し、Bot同士でスレッドや会話グループを通じて作業を受け渡しさせることも可能です
- 一度見せた作業を「ルーチン」として覚える:同じ作業を一度手本として見せると、次回以降は自動的に(スケジュール実行も含めて)再現してくれます
実際にどんなことに使えるか

公式が挙げている活用例を、業務分野ごとに整理しました。
| 分野 | 具体例 | できること |
|---|---|---|
| 営業・マーケティング | 営業アウトバウンド/プロスペクティング | 対象アカウントを調査し、担当者をスコアリング。本人の文体でメール・LinkedInの下書きを作成し、送信は承認後のみ |
| 採用 | 人材スカウト | 候補者への打診文を本人の口調でドラフトし、確認待ちの状態にしておく |
| バックオフィス | 受信トレイ管理 | メールを仕分けして処理し、対応が必要なものだけを残す |
| バックオフィス | 経費管理 | 経費報告をまとめ、未精算の項目を確認 |
| バックオフィス | オフィス管理 | 作業依頼の受付、対応キャパシティの調整、Gmail・Slack・ServiceTitanなど複数ツールをまたいだ予約・手配 |
| バックオフィス | デジタル片付け | メール・ドライブ・有料サブスクを定期的に棚卸しし、指示があれば解約や削除まで実行 |
| バックオフィス | 会議代理出席 | 自分の代わりに会議に参加し、詳細なメモと要約を送付 |
| カスタマーサポート | サポート対応 | 問い合わせメールを読み、決済関連ツールと連携。社内ポリシーの範囲内でルーティンな返金処理を実行 |
| カスタマーサポート | 返金対応 | 返金・割引の対象を特定し、申請から追跡までを代行 |
| Web制作 | サイト構築 | ドメイン購入からサイト構築、デプロイまでを一括対応 |
| クリエイティブ | ゲームアート制作 | 指定した方向性に沿って、アートパイプライン上でアセットを制作 |
いずれも「下書きを作って終わり」ではなく、承認後の送信や実際のツール操作まで含めて完結させる点が、通常のAIアシスタントとの違いとして強調されています。
料金・提供プラン
Grok Bot自体は単体で契約する製品ではなく、既存のCursor / SuperGrok / Cursor Teamsプランに組み込まれる形で提供されています。公式サイトの料金表示は簡略化されていて、プラン内の細かい価格差までは確認できませんでしたが、参考情報として整理すると次のようになります。
| プラン系統 | 目安価格 | 含まれる内容(参考) |
|---|---|---|
| Cursor Pro / Pro+ / Ultra | 月額 $20〜 | Grok Bot専用のコンピューター、ツールへのサインイン、スケジュール実行のルーチン、週次のGrok Bot利用枠など |
| Grok(SuperGrok / Plus / Heavy) | 月額 $30〜 | SuperGrokの内容に加えてGrok Botへのアクセス、Grok 4.6モデル、各機能のレート制限緩和など |
| Cursor Teams(Standard / Premium) | 席あたり月額 $40〜 | Cursor Pro+/Ultraの内容に加え、チーム請求の一元管理、チーム向けマーケットプレイス、利用状況の共有分析など |
すでにこれらのいずれかのプランに加入している場合、追加契約なしでGrok Botが利用できるとされています。また、Grok Botの利用量は既存のGrokやCursorの利用枠とは別に確保される専用枠で、Botに任せた作業が普段の利用上限を圧迫しない設計になっている点も特徴です。
提供範囲は段階的に広がっています。8月11日のローンチ当初は、SuperGrok Heavy・Cursor Ultra・Cursor Teams Premiumといった上位プランからの提供だったのに対し、8月20日には対象がSuperGrok(通常版)・Cursor Pro・Cursor Teams全プランまで拡大されました。エンタープライズ向けは、現時点ではまだウェイトリスト登録のみとなっています。
※ Pro プランについては公式でも対応しているか曖昧です。確認ができたら記事を更新します
セキュリティ・プライバシーで気をつけたいこと
Grok Botは実際のアカウントやファイル、Webサイトを操作できる分、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
- Botが使うクラウドコンピューターは「Bot単位」ではなく「アカウント単位」で割り当てられます。そのため、一度サインインした情報や置いたファイルは、同じアカウント配下の他のBotからも参照できる状態になる点は理解しておく必要があります
- APIキーやその他の認証情報を、チャットや通常のファイルに直接貼り付けないことが公式にも明記されています。シークレット類は専用の管理方法で保存するのが安全です
- サイトへのサインインはユーザー本人が行う仕組みで、Bot側がパスワードを直接見ることはありません
- Grok Botは、Cursorの通常のベータサービス規約の対象外と案内されています。企業導入を検討する場合は、この点も含めて利用規約を確認しておくと安心です
ドラフト作成だけでなく、実際のツール操作・送信・予約まで任せられる
複数のBotを役割分担させて並行稼働させられる
既存のCursor/SuperGrok/Teamsプランに含まれ、追加契約が不要なケースがある
Bot専用の利用枠が別立てなので、普段の利用上限を圧迫しにくい
ローンチ当初は上位プラン限定で、対象プランの範囲がやや分かりにくい
料金ページの表示が簡略化されており、プラン内の細かい価格差までは確認できない
エンタープライズ向けは現状ウェイトリストのみ
アカウント単位でコンピューターが共有される仕様のため、権限管理やクレデンシャル管理には注意が必要






