こんにちは、Hodaです。
Shopifyにポイント制度を導入するとき、意外と難しいのが 「何%還元にするか」 です。
1%なら無難そうですが、顧客にとって魅力が弱いかもしれません。
逆に5%、10%と高くすれば喜ばれやすいものの、使われたポイントは実質的に値引きになるため、利益を大きく削る可能性があります。
ポイント還元率は、競合サイトの数字をそのまま真似するのではなく、商品の粗利、平均注文額、リピート率、セール頻度などから逆算して決めることが重要です。
この記事では、Shopifyでポイント制度を導入する際の還元率について、具体的な金額を使いながら考えていきます。
Shopifyのポイント還元率は1〜3%程度から考えるのがおすすめ
結論からいうと、最初から明確な根拠がない場合は、1〜3%程度から始めると設計しやすいでしょう。
たとえば、
- 100円購入で1ポイント
- 1ポイント=1円として利用可能
なら、実質的な還元率は1% です。
100円で3ポイントなら3%、100円で5ポイントなら5%と考えられます。
もちろん「必ず1〜3%が正解」という意味ではありません。
重要なのは、ポイントが将来使われたときにどれだけ利益が残るかです。
Shopifyも、ポイント型のロイヤルティプログラムは、割引を吸収できる十分なマークアップがある事業に向いていると説明しています。
1%・3%・5%ではどれくらい違う?
具体的に、平均注文額が10,000円のShopifyストアを考えてみましょう。
| 還元率 | 10,000円購入時の付与 | 100件販売した場合 |
|---|---|---|
| 1% | 100ポイント | 10,000ポイント |
| 3% | 300ポイント | 30,000ポイント |
| 5% | 500ポイント | 50,000ポイント |
1ポイント=1円で全ポイントが使われたと仮定すれば、100件の注文に対して将来的に、
- 1% → 10,000円
- 3% → 30,000円
- 5% → 50,000円
相当の値引きが発生することになります。
月商が100万円なら、
| 還元率 | 最大ポイント負担のイメージ |
|---|---|
| 1% | 10,000円 |
| 3% | 30,000円 |
| 5% | 50,000円 |
| 10% | 100,000円 |
となります。
こうして見ると、1%と5%ではかなり違います。
ポイントは現金をその場で支払うわけではないため負担感が分かりにくいですが、実質的には将来の値引きを約束していると考えると分かりやすいでしょう。
還元率は「売上」ではなく「粗利」から考える
ポイント還元率を決めるときに最も重要なのが粗利です。
たとえば10,000円の商品を販売している2つのストアがあったとします。
ストアA
- 販売価格:10,000円
- 原価:3,000円
- 粗利:7,000円
ストアB
- 販売価格:10,000円
- 原価:8,000円
- 粗利:2,000円
同じ10,000円の商品でも利益構造はまったく異なります。
5%還元なら、500円分のポイントを付与します。
ストアAでは粗利7,000円に対して500円なので、それほど大きな負担ではありません。
一方でストアBでは、粗利2,000円に対して500円です。
つまり、粗利の25%相当をポイントとして還元する計算になります。
ここに決済手数料、Shopify利用料、広告費、送料、梱包費なども加われば、さらに利益は少なくなります。
そのため、
売上の何%を還元するか
だけを見るのではなく、
ポイント利用後にいくら利益が残るか
まで考える必要があります。
具体的に利益を計算してみる
もう少し具体的に考えてみましょう。
販売価格10,000円の商品で、
- 商品原価:4,000円
- 配送・梱包:800円
- 決済などの変動費:400円
だった場合、ポイントを考慮する前の利益は、
10,000円 − 4,000円 − 800円 − 400円=4,800円
です。
ここにポイントを加えます。
1%還元
100円分。
利益は、
4,800円 − 100円=4,700円
3%還元
300円分。
4,800円 − 300円=4,500円
5%還元
500円分。
4,800円 − 500円=4,300円
このケースであれば5%でも十分な利益が残っています。
ただし、粗利の低い商品なら話は変わります。
商品ごとに利益率が大きく異なるショップの場合、ストア全体を一律5%還元にする必要はありません。
ポイントは全商品に付けなくてもいい
ここはポイント制度を設計するときに重要です。
「ポイント制度を導入する=すべての商品に同じ還元率を適用する」
必要はありません。
たとえば、
- 粗利の高い商品 → 通常ポイント
- 粗利の低い商品 → ポイント対象外
- セール商品 → ポイント対象外
- 新商品 → ポイント2倍
- 売りたい商品 → ボーナスポイント
といった設定にする方法があります。
このようにすると、ポイント制度を単なる値引きではなく、販売戦略として利用できます。
粗利の低い商品・コレクションはポイント対象外にする
特におすすめなのが、利益率の低い商品をポイント対象外にする方法です。
たとえば、
通常商品
販売価格10,000円
粗利4,000円
→ 3%ポイント
セール商品
販売価格7,000円
粗利1,000円
→ ポイント対象外
としておけば、セール値引きとポイント還元が重なるのを防げます。
同じことはコレクション単位でも考えられます。
たとえば、
- 新作コレクション → ポイント2倍
- アウトレット → ポイントなし
- 定番商品 → 通常ポイント
- 高利益率商品 → ボーナスポイント
という運用です。
CWILL Loyaltyでは、ポイント獲得ルールを商品やコレクションに合わせて調整できるため、このような設計もしやすくなっています。
CWILL Loyalty
CWILL Loyaltyで、初回購入者を生涯のファンへ。割引だけでなく、ポイント、VIPランク、紹介制度を組み合わせ、また利用したくなる会員体験を構築できます。
価格
月額19ドルから
無料プラン
あり
試用・無料枠
月間50注文まで
総評
特に商品数が多いShopifyストアでは、全商品一律ではなく、利益率や販売戦略に合わせて対象を分ける方法を検討するとよいでしょう。

「ポイント○倍」は通常還元率を低めにすると使いやすい
普段の還元率をあえて控えめにしておく方法もあります。
たとえば通常還元を1%にしておけば、
- 新商品発売 → 3倍
- 週末限定 → 2倍
- 特定コレクション → 5倍
といったキャンペーンを作りやすくなります。
通常5%のストアで「ポイント2倍」を実施すると10%還元になるため、利益への負担がかなり大きくなります。
一方、
通常1% → キャンペーン時3%
なら比較的コントロールしやすいでしょう。
ポイント制度を長期的に運用するのであれば、最初から還元率を高く設定しすぎないことも重要です。
ポイント付与率とポイント利用率は別に考える
実際には、発行したポイントが100%使われるとは限りません。
ポイントを持ったまま再購入しない人や、有効期限までに使用しない人もいます。
そのため、
発行ポイント=そのまま同額のコスト
とは限りません。
ただし、「どうせ全部使われないだろう」と考えて高い還元率を設定するのはおすすめできません。
ポイント制度がうまく機能すれば、むしろリピーターほど積極的にポイントを使用するようになります。
最初は、
すべて利用されたとしても利益が残る水準
で設計しておく方が安全です。
ポイント利用時にもポイントを付ける?
ここもルールを決めておきたいところです。
たとえば10,000円の商品に1,000ポイントを使用して、
実際の支払額が9,000円
になった場合です。
ポイントを、
- 10,000円を基準に付与する
- 実際に支払った9,000円を基準に付与する
では、結果が異なります。
また、
- クーポン利用時
- セール利用時
- 送料無料キャンペーン
- 定期購入
などとの組み合わせもあります。
還元率だけ決めて制度を始めるのではなく、何に対してポイントを計算するのかまで決めておくことが大切です。
客単価を上げる目的なら「あと少し」を活用する
ポイントはリピート購入だけでなく、平均注文額を上げるためにも利用できます。
たとえば平均注文額が6,000円なら、
8,000円以上購入するとボーナスポイント
という条件を作る方法があります。
顧客がカートに7,300円の商品を入れている場合、
「あと少し買えば特典がある」
という状態を作れます。
結果として、追加の商品購入につながる可能性があります。
ポイント施策を始める前に、
現在の平均注文額(AOV)
を確認しておくと良いでしょう。
Shopifyも、ロイヤルティプログラムを作る際には、AOVを一定期間で何%伸ばすといった具体的な目標を先に設定することを推奨しています。
5,000円の商品ならポイントはいくら?
具体例として、5,000円の商品で計算してみます。
| 還元率 | 付与ポイント |
|---|---|
| 1% | 50ポイント |
| 2% | 100ポイント |
| 3% | 150ポイント |
| 5% | 250ポイント |
| 10% | 500ポイント |
1ポイント=1円なら、そのまま将来の値引き額になります。
単品では小さく見えますが、月間1,000件注文が入るショップなら、
5,000円 × 1,000件=月商500万円
です。
この場合、
- 1% → 50,000円
- 3% → 150,000円
- 5% → 250,000円
相当のポイントを発行します。
還元率が数%違うだけで、年間ではかなり大きな差になります。
売上500万円なら年間でどれくらい違う?
先ほどの月商500万円を年間で考えると、
年間売上は6,000万円です。
単純計算すると、
| 還元率 | 年間発行ポイント相当 |
|---|---|
| 1% | 60万円 |
| 3% | 180万円 |
| 5% | 300万円 |
となります。
もちろん実際には失効ポイントや未使用ポイントがあるため、全額が値引きとして使われるわけではありません。
それでも、還元率を1%上げる判断が年間数十万円〜数百万円単位の違いになることがある点は理解しておいた方がよいでしょう。
ただし、ポイントでリピート率が上がるなら話は変わる
ここまでポイントを「コスト」として計算しましたが、ポイント制度の目的は単純な値引きではありません。
重要なのは、
ポイントによってリピート購入が増えたか
です。
たとえばポイント制度がない状態で、
- 1人あたり年間購入回数:2回
- 平均注文額:8,000円
なら年間売上は16,000円です。
ポイント制度によって年間購入回数が3回になれば、
24,000円
になります。
仮に3%還元したとしても、
24,000円 × 3%=720円
です。
720円分のポイントで8,000円の追加購入につながったのであれば、十分に意味があります。
Shopifyも、ロイヤルティプログラムの主目的として顧客維持やリピート購入を挙げています。
つまり、本当に見るべきなのはポイント原価だけではなく、
ポイント制度によって増えた売上・利益
です。
リピート率・LTVも一緒に確認する
そのため、ポイント制度を導入したら、
- リピート購入率
- 平均注文額
- 購入頻度
- 顧客LTV
- ポイント利用率
- ポイント利用者の購入額
などを確認すると良いでしょう。
たとえば、
3%還元にして利益が月3万円減ったものの、リピート購入によって粗利が月10万円増えた
のであれば成功です。
逆に、
ポイントを5%付けているのにリピート率がほとんど変わらない
のであれば、還元率を見直した方がよいかもしれません。
VIP会員だけ還元率を上げる方法もある
全顧客に高いポイントを提供する必要もありません。
たとえば、
| 会員ランク | 還元率 |
|---|---|
| 通常 | 1% |
| Silver | 2% |
| Gold | 3% |
とする方法があります。
これなら普段のポイントコストを抑えながら、購入額の多い優良顧客には高い還元率を提供できます。
顧客側にも、
「あと少し購入すればGoldになる」
という継続購入の理由が生まれます。
CWILL LoyaltyのようなVIPプログラムに対応したアプリであれば、ポイント制度と会員ランクを組み合わせることも可能です。
CWILLでは顧客が現在のポイント残高、利用可能な特典、VIPランクの進捗などを確認できるLoyalty Hubも提供されています。
こんな設定から始めると分かりやすい
初めてShopifyにポイント制度を導入するのであれば、たとえば以下のようなシンプルな構成から始めてもよいでしょう。
基本設定
- 通常購入:1%
- 1ポイント=1円
- セール商品:ポイント対象外
- 一部低利益商品:ポイント対象外
販促施策
- 新商品:期間限定2倍
- 売りたいコレクション:期間限定3倍
- 誕生日:ボーナスポイント
- 会員登録:固定ポイント
VIP
- 通常会員:1%
- 上位会員:1.5〜2%
- 最上位会員:2〜3%
こうしておけば、いきなり高還元にするよりも利益への影響を把握しやすくなります。
運用データを見ながら調整していくのがおすすめです。
CWILL Loyaltyなら商品や顧客に合わせたポイント制度を作りやすい
Shopifyでこのようなポイント施策を行いたい場合、CWILL Loyaltyも選択肢の一つです。

単純な購入ポイントだけでなく、VIPプログラムや紹介制度などを組み合わせられるため、
- 通常購入の還元率を抑える
- 特定の商品やコレクションをキャンペーン対象にする
- VIP会員向けの特典を強化する
- 会員登録やその他の行動にもポイントを付ける
といった設計ができます。
また、CWILLでは特定の顧客をポイントプログラムから除外する機能もあり、スタッフ、卸売顧客などを対象外にする運用も可能です。
ポイント制度を細かく運用したいShopifyストアでは、このような条件設定ができるアプリを選ぶことも重要です。
よくある質問
Shopifyのポイント還元率は何%がおすすめですか?
迷った場合は、まず1〜3%程度から検討すると設計しやすいでしょう。
ただし最適な還元率は、商品の粗利率、リピート率、客単価などによって異なります。
競合ショップの還元率だけを基準にするのではなく、ポイントがすべて利用された場合でも十分な利益が残るか確認してください。
5%還元は高すぎますか?
粗利が高い商品であれば5%でも問題ない場合があります。
一方で、粗利が10〜20%程度の商品では5%還元の負担が大きくなる可能性があります。
セールやクーポンとも併用する場合は特に注意が必要です。
10%ポイント還元はおすすめですか?
常時10%還元はかなり大きな負担になるため、十分な利益率がある場合を除いて慎重に考えた方がよいでしょう。
一方で「3日間限定」「対象商品限定」などのキャンペーンとして10%相当を提供する方法はあります。
セール商品にもポイントを付けるべきですか?
必ずしも付ける必要はありません。
すでに値引きしている商品へさらにポイントを付与すると利益が大きく低下する場合があります。
セール品やアウトレット品をポイント対象外にする方法も検討しましょう。
商品によって還元率を変えてもいいですか?
問題ありません。
むしろ利益率が商品ごとに大きく異なるストアでは、商品やコレクション単位でポイント条件を調整した方が運用しやすい場合があります。
まとめ|還元率ではなく「ポイントを使った後の利益」を見る
Shopifyのポイント還元率に、すべてのストアで共通する正解はありません。
1%でも十分なストアもあれば、5%でも利益を確保できるストアもあります。
重要なのは、「何%なら顧客が喜ぶか」だけで決めないことです。 まず、 販売価格 − 原価 − 送料 − 決済費用 − ポイント負担 を考え、ポイントを利用された後でも十分な利益が残るか確認しましょう。
そのうえで、
- 通常還元は1〜3%程度から始める
- 粗利の低い商品は対象外にする
- 特定コレクションだけポイント倍率を上げる
- セール商品は除外する
- VIP会員だけ還元率を上げる
- キャンペーン期間だけポイントを増やす
といった形で調整すると、ポイント制度を利益を圧迫する単なる値引きではなく、リピート購入や客単価を伸ばすための販促施策として活用できます。
最初から完璧な還元率を決める必要はありません。
まずは無理のない水準から始めて、ポイント利用率、リピート率、平均注文額、LTVなどを見ながら少しずつ改善していくのがおすすめです。





