Shopifyのデフォルトテーマエディタはかなり進化しましたが、それでも「広告専用のランディングページを素早く作りたい」「商品ページのレイアウトをテーマの制約なしに変えたい」「季節キャンペーン用ページを量産したい」という場面では、ページビルダーの力が必要になります。
とはいえShopify App Storeには数十種類のページビルダーが並んでおり、どれを選べばよいか迷うのが正直なところです。本記事では2026年現在の主要ページビルダー7つを比較し、用途別の選び方をまとめました。
そもそもページビルダーが必要なのはどんなとき?
Shopify Online Store 2.0の登場以降、テーマエディタでできることはかなり広がりました。セクションの並び替え・カラー変更・ブロック追加など、基本的なカスタマイズはテーマだけで完結するケースも増えています。

ページビルダーが必要になる典型的な場面:
- 広告(Meta・Google・TikTok)専用のランディングページを作りたい
- テーマが持っていないレイアウト(比較表・クイズ・バンドル表示など)が必要
- ブラックフライデー・季節キャンペーン用のページを毎回ゼロから作りたくない
- 商品ページのレイアウトを商品ごとに変えたい
逆に言えば、テーマのセクションで要件が満たせるならページビルダーは不要です。まずテーマの標準機能を試してから判断することをおすすめします。
知っておくべき2つのアーキテクチャ
2026年のページビルダー市場には、仕組みのまったく異なる2種類のタイプが存在します。
| タイプ | 仕組み | アプリ解約後のページ | 代表ツール |
|---|---|---|---|
| JSオーバーレイ型 | 独自JSレイヤーでレンダリング | 消える | PageFly / GemPages / EComposer / Shogun / Beae |
| ネイティブコード出力型 | Shopify Liquidとしてテーマに書き出し | 残る | Instant |
多くのビルダーはJSオーバーレイ型です。アプリを削除するとページが表示されなくなるため、「解約=ページ消滅」というリスクが伴います。

ネイティブコード出力型はベンダーロックインを避けられる半面、選択肢がまだ少ないのが現状です。
選ぶときの5つの評価軸
僕自身、すべてのページビルダーをテストした経験がありますが、以下のような項目でShopifyのページビルダーを選択いただくのが良いかと思います。

① ページ速度への影響
JSオーバーレイ型は追加スクリプトが乗ります。Googleのコアウェブバイタルに影響するため、軽量設計かどうかは確認しておくべきポイントです。
ページの表示速度が遅いサイトはECサイトとしては致命的なので、できる限り表示速度に影響がないページビルダーを選びましょう。
② テンプレートの質と量 :
業種・ページタイプに合ったテンプレートが揃っているかどうかで、制作速度が大きく変わります。特に初心者の場合はテンプレートがあるだけでかなり制作の初速が上がるので重要です。
③ CROツールの有無 :
A/Bテスト・アナリティクス・ヒートマップ連携など、「作る」だけでなく「改善する」機能があるかも重要な選定基準です。 結局他の分析用のアプリをインストールするのであれば、最初から含まれているものを選択した方が一元化できて便利です。
④ 料金体系 :
「公開できるページ数」で課金するのか、「プランで機能差がある」のかはビルダーによって大きく異なります。
⑤ 日本語対応とサポート :
海外製ツールが多いため、日本語UIやヘルプドキュメントの有無は、日本のオペレーターにとって実務上の差になります。また言語に関わらず、トラブルやバクの際のサポート対応も重要です。この点は、Shopify App Storeのレビュー口コミの部分から事前に確認しておくのが良いです。
主要ページビルダー比較表(2026年最新)
| ビルダー | 無料プラン | 有料プラン開始 | テンプレート | A/Bテスト | アナリティクス | App Store評価 | JS追加 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| PageFly | 1ページ(全機能) | $24/月 | 120種以上 | ✅ 全プラン | ✅ 全プラン(2026追加) | 4.9(11,900件+) | あり |
| GemPages | 1ページ | $29/月 | 400種以上 | $59〜 | ✅ | 4.9(3,700件+) | あり |
| EComposer | あり(制限あり) | $19/月 | 300種以上 | なし | 限定的 | 4.9(4,900件+) | あり |
| Shogun | なし(10日間試用) | $39/月 | 70種以上 | $99〜 | ✅ | 4.8(1,900件+) | あり |
| Foxify | 1ページ | $1/月〜 | 200種以上 | ✅ | ✅ | 4.9 | あり |
| Instant | 1ページ(透かし入り) | $39/月 | 800種以上 | $99〜 | なし | 5.0 | なし(Liquid出力) |
| Beae | 1ページ | $14.90/月 | 150種以上 | ✅ | ✅ | 4.9(1,500件+) | あり |
おすすめページビルダー7選
1. PageFly — 最もバランスの良いスタンダード
PageFlyは2017年設立のShopify専用ページビルダーで、200,000以上のストアに導入されています。App Storeの評価は4.9/5(11,900件以上)とカテゴリ内トップクラスで、Shopify公式の「Built for Shopify」認定も取得しています。

主な機能:
- 高自由度のドラッグ&ドロップエディタ:行・列・ネスト構造を自在に組み合わせられ、設計ツールに近い操作感
- 120種類以上のCRO最適化テンプレート:ランディングページ・商品ページ・ホームページなどすべてのページタイプをカバー
- グローバルセクション:一度作ったセクションを複数ページで再利用。変更も一括適用できる
- A/Bテスト:外部ツール不要。ベイズ統計方式で少ないサンプルでも信頼性の高い結果を得られる
- Analytics(2026年5月追加):ページビュー・コンバージョン率・カート追加率・売上をダッシュボードで一元管理。外部アナリティクスツールを別途設定する手間が不要になった
- 日本語UI・日本語ヘルプ対応:設定画面もヘルプ記事も日本語で読める
料金プラン:
| プラン | 月額 | 公開スロット |
|---|---|---|
| 無料 | $0 | 1ページ or 1セクション |
| 従量課金制 | $24〜 | 5スロット〜(増枠可) |
| 無制限 | $99(年払い:$82.5/月) | 無制限 |
全プランで機能の制限はなし。A/Bテストもアナリティクスも、無料プランから全機能にアクセスできます。
全機能を無料プランで試せる(1ページ公開)
A/Bテストとアナリティクスが標準搭載(2026年更新)
日本語UI・日本語ヘルプに対応している
11,900件以上の実績に裏付けられた信頼性
グローバルセクションで複数ページの運用コストを圧縮できる
エディタに慣れるまで2〜3時間程度の学習コストがある
無料プランは1ページ公開のみ(ストア運用では早めに有料化が必要)
アプリ解約でページが消えるリスクあり(Liquidネイティブ出力ではない)
実アナリティクスは有料プランが必要

PageFly
Shopifyストア向けの人気ページビルダーです。ノーコードで高品質なLPや商品ページを作成できます。
価格
月額24ドルから
無料プラン
あり
無料トライアル
なし
総評
4.8
当サイト経由のインストールで有料プランにする時に永久15%OFF
2. GemPages — テンプレート数と販売ファネルの充実度
GemPagesは400種類以上のテンプレート を持ち、デザインの選択肢が最も豊富なビルダーのひとつです。バージョン7でエディタが大幅に改善され、使い勝手も向上しました。

独自のAI機能「Image to Layout」は、参考サイトのURLや画像を入力するだけでページレイアウトを自動生成 します。競合サイトのデザインを参考にしたい場合に重宝する機能です。購入後のアップセルファネル機能も内蔵されており、AOV向上を狙うストアに対応しています。
料金: 無料(1ページ)/ Build $29/月 / Optimize $59/月 / Enterprise $199/月
400種類以上のテンプレートで選択肢が豊富
AI Image to Layoutで参考デザインを即ページ化できる
購入後アップセルファネルが内蔵
キャンペーンページの公開スケジューリングに対応
A/BテストはOptimize($59/月)以上のプランが必要
PageFlyと比べると日本語の情報・コミュニティが少ない
CRO要素を積み過ぎるとページが重くなる傾向
3. EComposer — 初心者とコスパを重視する人に
EComposerはShopifyページビルダーの中で最も初心者フレンドリーな設計です。エディタの学習コストが低く、Shopifyのデフォルトエディタからスムーズに移行できます。

カラースウォッチ・AJAXカート・在庫通知・クロスセルなど、通常は別アプリが必要なCRO要素をエクステンションとして内蔵しているのが特徴で、アプリ数を増やさずに済みます。300種類以上のテンプレートと24時間対応のライブチャットサポートは、スタートアップ期のストアにとって心強い組み合わせです。
料金: 無料(制限あり)/ Standard $19/月 / Pro $39/月 / Premium $103/月 (有料プランは無料トライアルあり)
学習コストが低く、セットアップが直感的
CRO系エクステンション内蔵でアプリ数を削減できる
24時間対応ライブチャットの評判が高い
無料プランあり
A/Bテスト機能がない
PageFlyやGemPagesと比べるとコミュニティリソースが少ない
無料プランの公開ページ数が少なめ
4. Shogun — データドリブンに改善したいストア向け
Shogunは「ページを作る」だけでなく「ページのパフォーマンスを計測する」ことに力を入れたビルダーです。クリック率・コンバージョン率・直帰率をページ単位でネイティブにトラッキングでき、A/Bテストも内蔵しています。Shopifyのページビルダーの古株であり、名前を知っている方も多いと思います。

開発者向けのカスタム要素(Liquid・HTML・CSS・JavaScript)もサポートされており、技術的なカスタマイズが必要な規模のストアにも対応します。
料金: 無料プランはあるが「Draft Mode」 / Build $39/月(25ページ上限)/ Grow $199/月 / Advanced $499/月
ページ単位のアナリティクスが充実
A/Bテストと分析が一つのツールで完結する
コンテンツのスケジュール公開に対応
開発者向けカスタム要素をサポート
無料プランなし(10日間トライアルのみ)
分析・A/BテストはMeasure($99/月)以上のプランが必要
Buildプランは25ページ上限と制限が厳しめ
他ビルダーと比べてApp Store評価がやや低め(4.8)
5. Foxify — デザインの自由度を最大化したい人に
Foxifyはグリッドレイアウトではなくキャンバス形式のエディタを採用しており、要素を自由な位置に配置できます。Figmaに近い操作感を求めるデザイナーには合いやすい設計です。イメージでいうと Wix に近い形のページビルダーです。

AIレイアウト生成・アップセル・クロスセル・レビュー表示などの機能を内蔵。業種別・ページタイプ別に整理されたテンプレートライブラリも充実しており、「構成に迷わず始められる」ことを重視した設計になっています。
料金: 無料(1ページ)/ $19/月〜(10ページ)/ $39/月〜(100ページ)/ $99/月(無制限)
キャンバス形式でレイアウトの自由度が高い
業種別テンプレートで構成に迷いにくい
A/Bテスト内蔵
キャンバス形式のため、シンプルなページはグリッド型より時間がかかることも
PageFly・GemPagesと比べてユーザーコミュニティが小さい
日本語対応リソースが少ない
6. Instant — ネイティブLiquid出力という技術的優位
Instantはドラッグ&ドロップ型でありながら、ページをShopify Liquidとしてテーマファイルへ書き出すという独自のアーキテクチャを持ちます。

公開後のページはShopifyの通常テーマエディタでも編集可能で、アプリを解約してもページが消えません。Figmaプラグインも充実しており、デザインチームとの分業ワークフローを持つブランドやエージェンシーで採用が増えています。
料金: 無料[Developer](1ページ、Instantのウォーターマーク表示あり)/ $39/月〜(年払いで$31/月〜)/ Pro $99/月〜 / Business $249/月〜
テーマファイルにLiquidとして出力されるため、アプリ解約後もページが残る
公開後もShopifyテーマエディタで編集可能
Figma連携が充実
App Store評価4.9(執筆時点)
サポートの評価が特に高い
無料プランはウォーターマーク(ブランド表記)入り
A/BテストはProプラン($99/月)以上
PageFly・GemPagesと比べてテンプレートエコシステムは発展途上
ユーザー数がまだ少なく、コミュニティリソースが限られる
7. Beae — シンプルさとコスパのバランス
Beae(ベアエ)は視覚的に洗練されたテンプレートと、シンプルなドラッグ&ドロップエディタを組み合わせたビルダーです。カウントダウンタイマー・在庫通知・ソーシャルプルーフなどのコンバージョン要素を「Boost Salesパック」として内蔵しています。

月額$19.90〜という価格帯は主要ビルダーの中で最も手頃なカテゴリに入ります。
料金: 無料(1ページ)/ $19.99/月 (3 published slots) / $39.99/月(10 published slots) / $79.99/月(25 published slots)
デザインクオリティの高いテンプレート
月額$14.90〜とコスパが良い
A/Bテストとアナリティクスを内蔵
操作がシンプルで覚えやすい
テンプレート数・アプリ連携数はPageFlyやGemPagesに劣る
ユーザーコミュニティが小さく、日本語情報が少ない
無料プランは1ページのみ
用途別の選び方
| 目的 | おすすめ |
|---|---|
| まず試したい・費用を抑えたい | PageFly(無料で全機能)または Beae($14.90/月〜) |
| 初心者で学習コストを下げたい | EComposer |
| テンプレートの選択肢を最大化したい | GemPages |
| データドリブンにページを改善したい | PageFly(2026年Analytics追加)または Shogun |
| Figmaワークフローを活かしたい | Instant |
| デザインの自由度を最大化したい | Foxify |
| アプリ解約後もページを残したい | Instant |
| エージェンシー・大規模チーム向け | Shogun または Replo($99/月〜) |

よくある質問
ページビルダーを使うとページ速度は落ちる?
JavaScriptオーバーレイ型のビルダーは追加スクリプトが乗りますが、PageFlyやEComposerは近年のバージョンで軽量化を大幅に進めています。速度への影響は「どのビルダーを使うか」よりも「ページに何を詰め込むか」のほうが大きいです。圧縮していない画像の多用や、サードパーティスクリプトの積み重ねが速度低下の主な原因になります。
ページビルダーを解約したらページはどうなる?
ほとんどのビルダー(PageFly・GemPages・EComposer・Shogunなど)ではアプリ削除でJSレイヤーが消えるためページが表示されなくなります。Instantのみ、Liquidとしてテーマに書き込まれるため解約後もページが残ります。
複数のページビルダーを同時に使っても問題ない?
技術的には可能ですが推奨しません。スクリプトの競合・メンテナンスコストの増加・ページ速度への複合的な影響が起きやすくなります。1つのビルダーに統一し、不足機能は専用アプリで補う構成が管理しやすいです。
まとめ
2026年のShopifyページビルダー市場は成熟しており、主要ツールはどれも十分な品質を持っています。選択の基本軸を整理すると:
- 初めて使う・費用を抑えたい → PageFly(無料から全機能、日本語対応)
- 大量のテンプレートから選びたい → GemPages
- データに基づいてページを改善したい → PageFly(2026年Analytics追加)またはShogun
- ネイティブコード出力を重視する → Instant
日本語対応・無料の全機能・11,900件超のレビュー実績・2026年のAnalytics追加と継続的な開発が続いているPageFlyは、特別な理由がなければ最初に試すべき選択肢です。まずは無料プランで1ページ作ってみて、ワークフローに合うかどうかを確かめてみてください。
詳しいPageFlyの使い方・料金については以下の記事もご覧ください。



